山海屋本舗

　ここ最近は外食の機会が多かったのだが、気になったことが一つ。そうタバコだ。

　近頃は禁煙ブームなのかどうかは知らないが何かと喫煙者は肩身の狭い思いをしている。公共施設ではほとんどが禁煙となり一角に設けられた喫煙コーナーで情け無さそうにタバコをくわえている。街中でも以前に較べると咥えタバコが減ったような気がする。

　まあ、こういったことはタバコを吸わない者からすればありがたいことだ。条例なんかで法的に規制するのはどうかと思うが。

　結局は、タバコも吸い方の問題なんだと思う。タバコを吸う人もいれば吸わない人もいる。吸わない人にタバコの煙を向けなさんなということだ。そういう状況でタバコを吸わなければだれにも文句は言われないでしょ。

　じゃあ、屋外なら問題ないだろ？と思うかもしれないが、屋外での喫煙（特に歩きながらの咥えタバコね）が嫌がられるのは煙のせいだけではない。タバコの灰がかかるのも嫌だし、なによりタバコの火、熱いんですよ。人ごみの中じゃ周りの人に煙、灰、火を近づけないように吸うのは難しくないですか？

　ま、こういう話はいろんなところで書かれたりしてるから今更力説するようなもんでもないんだけど、今回気になったのは食事中の喫煙だ。

　というのは、先日、妻と食事に出たのだがそのときのことだ。店に入って席に案内された。その店は小さい店で座敷が二つとカウンターに５、６席あるくらいのところだ。

　すでにカウンターに１人席に座っていた。その隣に案内されたのだがテーブルにタバコが置いてあったのでタバコが嫌いな妻を離れたほうの席に着かせた。

　しばらくして料理が出され（ここの店はちょっと値は張るがとてもおいしいのだ）食べはじめたころ、隣の人がタバコを手にした。まさか吸うのか？と思ってそちらを見ていたのだが、何も言わずにタバコに火をつけたのだ。

　席が離れているならともかく隣に座ってるんだ。普通一言断ってからがマナーじゃないのか？と思った（このときは聞かれても断ろうと思っていた。折角の食事が台無しだ）が当たり前のように吸っている。

　この店の主人とその客の話の雰囲気からどうもこの店の常連さんらしい。この男がタバコを吸っている間、私は箸を休めていたので店の主人も気が付いたようだ。その男が出たあとで「すみませんね」と言っていた。おそらく店の主人も注意しにくいところもあったのだろう。私も店の方が注意しなくてはいけないとは思わない。

　タバコを吸う人が気をつけなければいけないのだ。一人でいるときならともかく隣に他人がいるのだ。結局、そういう気配りが出来ない人が多いから禁煙にしなければならなくなる。ほんの少しの気配りで喫煙者も肩身の狭い思いをしなくて済むと思うのだが。

　タバコを吸うことがイカンとは言わない。だが、世の中にはタバコを吸わない人（吸う事ができない人もね）もいるのだ。店で食事をする１時間程度の間くらい我慢できないものだろうか？