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カテゴリ:中国人という人たち
日本の検定で、「秘書技能検定」というのがある。
秘書を志す人のみならず、 女子大学生が就職活動前に受験する最もポピュラーの資格の一つで、 “社会人としての常識を備えているか否かのお墨付き”的要素もある。 実はこの検定の2級・3級が6月21日から 中国の北京・上海で受験できるようになり、 私は北京のその3級対策講座を担当することになった。 ターゲットは、日本語ができる中国人。 ウイークポイントや発想が日本人とは違うので、 彼らに合わせたカリキュラムと教材を作成している。 もう3月からずっとこの準備と実施で、かなり忙しい。 さて、その講座、ふたを開けてみたら、 やっぱり日本人に教えるのとは違う反応が返ってきた。 4月から始まったコースの受講者は5人。 1人は現役の日系企業の社長秘書。 1人は日本での就業経験がある。 2人は日本留学経験者で、 もう1人は、日本語を勉強中だ。 秘書技能検定には、中国国内にいたらほとんど無用な知識も出題される。 「マナー・接遇」にある「慶弔のマナー」、 「技能」の「郵便の知識」「文書の取り扱い」なんていうのは、 日本で仕事しない限り、ほぼ役に立たない。 その項目を一日でまとめて学習することにした。 中にMくんというのがいる。 日本に留学経験がある、質問魔である。 中国で置時計は「鐘(zhong)」と書き、 「終」と発音が同じで不吉なので、贈り物にするのは忌み嫌う。 彼は、どんな慶事でどんなものを贈ったりお返しすればいいのかのリストに、 「時計」があるのに食いついた。 M:「日本で時計贈るのは大丈夫なんですか?」 私:「日本ではよく置時計とか掛け時計とか贈りますよ。 金色の社名の入った時計は、よく社屋落成記念とかで贈りますね」 M:「そしたら、中国で時計をもらってもいいんですか?」 私:「くれるんだったら、私はもらっておきます」 M:「中国人から贈られてもですか?」 私:「中国人みたいに気にしないかもしれません」 金文字の入った掛け時計は、かなり彼にとって衝撃であったらしい。 さらに、弔事の身だしなみについて説明していると。 M:「お葬式には黒い格好していかなければならないんだったら、 金髪はどうなるんですか?染めないといけませんか?」 私:「人が亡くなるのは突然のことなので、金髪でもしょうがないのかも。 ただ黒く染め直したいというなら染めてもかまいませんけど」 M:「じゃあ、時間がなくて染め直せなかったら葬式に行かないほうがいいんですか? 失礼になりませんか?」 私:「もしかしたら失礼だと思う人がいるかもしれませんね。 でも葬式は故人との最後のお別れですから、 金髪でもしょうがないのかもしれません」 なかなか意表を突いた攻撃。。。 この質問魔Mくんの容赦ない質問は、その後も続く。 それは今後シリーズ化するということで。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.07.28 11:22:11
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