牛乳にも実にすまないことをしたな、と
ダーリンが飲みたいって言うからドリップ式のインスタントコーヒーを入れたところ、本来なら一杯分抽出したらゴミ箱へポイなんだけどもその香りから二杯目もいけると踏んだ私は別のマグカップにそれをセッティングし直し、コポコポと熱いお湯を注ぎ入れたの。水分を含んで再び膨らんだコーヒーの粉がゆっくりと萎み出した時に今度はカフェ・オ・レにしようと閃いたので棚から砂糖を冷蔵庫から牛乳取り出し、カップのへりに引っ掛けてる紙部分を両手で持ち上げて最後の一滴までも無駄にしまいとプンプンと上下に振った後に砂糖、次いで牛乳と入れた途端、カップの中のコーヒーが見る見るうちに気色悪い色に変色したので、自分が飲む前にダーリンに味見させてみたところ、藤川球児が打たれた時ですら出したことのないほどの声の張りで「うわー!こいつぁーコーヒーの香りが遠くでする牛乳のお湯割りやないかーい!うっすぅー!」って叫びながら目にも止まらぬ早業で一杯目の方を自分の方へシュっと引き寄せはったわ。