skidegate村のお墓を訪ねたり
海沿いをぶらぶら散策していると



村のポストと郵便受け
ここに色々、求人やらお料理クラスやらの
お知らせが貼ってあった。

そう、ぶらぶらしていて
ダスティンの家をみつけた。

チーフとの出会いもそうだったんだけど
一般のおうちに、Native Carver とかArtist　とか
welcomeとかOpenとか、なんかそんな看板が出てる家があるんだよね。
チーフのお家は派手にチェーンソーの音がしていたから
ちょろっと覗いてみたんだ。そこでお話しできた。
（チェーンソーの音と思ったのは実は草刈り機の音だったんだけど〜）

だからこの時私達は、割と積極的に人んちに行きたい気分だったんだ。

海沿いのフツーの家に、まず『Open』っていう看板が出てて
『Native Art』の看板。お庭に大きい木が転がっているし、わくわくしながら訪ねた。

そしたら今起きました！って感じの男がどかどかどかって出て来たんだよ。
注文受けてた指輪を取りに来たお客さんだと思ったんだって。


寝起きの男 ダスティン

私達がネイティブの文化にすごく興味があるって言ったら
チーフのお孫の彼は自分の物語を語ってくれた。
（こういうお話とか歌とかって、その人以外が口にするのはダメなんだって〜
なので物語を聞きたいひとはダスティンを訪ねてね）

このトーテムポールはそのお話を元にして作ったんだって。
くじらとイーグルと人。
へぇぇぇぇ　このトーテムポールにそんな物語が…
本当に興味深くておもしろかった。

ダスティンさすがチーフのお孫で、お話もわかりやすい。
あ、チーフってきのう会った人じゃないよ。
おじいさんはすごい人だったらしく、
ダスティンの家にあったおじいさんの写真は、ミュージアムにもあった。

そのおじいさんの写真。
もちろんチーフの紋章を持っていらっしゃるんだけど
紋章に描かれてるこの動物はクマ？かな？でもクマっぽくてもビーバーってこともあるよね。って思って一応
『この動物はなんですか？』って聞いたら

『それはシーベア』とのこと。

そっか。シーベアね。
……
……
……
？
『…シーベアってなんですか？』
って聞いたら

ダスティン、むふふって顔して
シーベアって架空の動物。実は
ウミガメを隠すために作られたんだよ。
よく見て。こうなってこうなって…
って説明してくれる。

こんな通りすがりの私達に教えちゃっていいのか！？

昔からハイダのみなさんにとって、ウミガメは富の象徴で
ウミガメが現れると本当に現金収入につながることが起こった。
だからとても大事な存在として崇めていたんだけど、
白人が来たときに、ウミガメを信仰する宗教だと思われて
ウミガメモチーフとかを禁じられたんだって。

ほら！これがきのうのミュージアムの説明にあったやつ。
チーフの紋章はウミガメの頭の模様を型どったって。

で、シーベアとは
一見クマのようだけど、
あ、本当だ。言われてみればじつはウミガメになってる！
そんな歴史が隠されている動物だったんだ。

そしてもうひとつ
トーテムポールの上にいるコビトは
watchman（番人）だそうで
3人組（watchmen）で270度見渡しているのが元々の姿。
それは
ウミガメが頭をもたげて首をぐるって回して周りを見渡すようすを
現しているんだって。
ほぇぇぇぇ

そこでは深〜〜〜くなるほど〜〜〜って思ったけど
ねぇ、ウミガメの首ってぐるってなる？
？そこはちょっとわからない〜
私の聞き違いか、ハイダ周辺にいるのは首がぐるってなるカメなのか。





本当だ。三人組がてっぺんにいる。
ウォッチしている！

とにかく、このダスティンに会えたのが
この旅の一番の思い出。
彼の話から、今までの疑問が解けたり
新しい発見があったり、後に行ったミュージアムを
より理解できた。
なにより、ハイダのネイティブの人から
自分の物語を語って聞かせてもらうなんて。
私もハイダの一員になったような
本当に本当に心躍る体験だった〜



村から投函したwatchmanのはがき着いた。



消印もかわいい。