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カテゴリ:小説
平々凡々~渡辺翔太の一年~
第1話 桜のころ ピピピピ ピピピピ 目覚ましがなる。いつもとは違う音に聞こえる。 そうだ、昨日壊してしまったから新しく買ってきたんだった。 とりあえず、体を起こして目覚ましを止める。 今日も学校明日は休み。週の締めくくりはなぜか気合が入る。だが、それも授業が始まった瞬間消えうせるが。 いざ学校へ。 今朝思ったとおり、授業が始まった瞬間睡魔が襲ってきた。 しかし、奇跡的に眠らなかった。なぜかって隣の席の女子は学級委員長。 世で言うツンツンキャラ。 頭を伏せた瞬間先生にちくられるのが落ち。なら頑張って授業受けていた方がなんぼかしあわせだ。 いや、授業は寝ないのが普通か・・・。 キーンコーンカーンコーン やっと終わった。一時間目から長かったな・・・・。 やけに長く感じられた。 気がめいってしまったためうつ伏せになる。 ・・・・・・人の気配がする・・・ ムクッ っと起き上がった。 すると目の前には二人の男子。園田と橋本だ。新春早々何か嫌な予感がする。 「なあ、今度お花見しね?」 嫌な予感的中~。 「親抜いて皆でやろうってなってるんだけど一緒に行かない?」橋本が威勢良く言った。 中学生だけのお花見って・・・・。 「別にいいけど・・・メンバーは?」いかにも俺は嫌そうに答えてあげた。 「えっと、俺とこいつと桜井と沖田・・・それと宮沢に西岡と萩野それと大西、北川。」かなり早口で園田はいった。 「ちょっと待て・・・最後方の名前全部女子だよな・・・?」さらに嫌な予感がよぎる。 「ああ、そうだよ。それがどうかした?」園田は普通に言った。 「どうかしたって・・・俺男子だけの方が楽しめると思う。」かなり嫌そうにいった。 「いや、実は女子が誰でもいいから人数集めろって言うもんだから・・・。」困ったみたいに園田はいった。 「てことは人数合わせのための俺?」不機嫌そうに言う。 「・・・・ああ・・・。」また困ったみたいに園田はいった。 「俺パ~ス。」あっさりいった。 「ちょっと困るよ!!」急に声を張り上げた。 「俺はお前らのために俺は時間を失くすんだ。どっちが困るんだよ。」また嫌そうに俺はいった。 「いや、ホントお願い!!!その場にいるだけでいいから!!」橋本は頭を下げていった。 いくら嫌でも頭を下げられたらどうしようもない。さらにその場にいるだけでいいというのだ。行ってやってもいいか・・・。 「わかった、わかった。いってやるよ。」いかにもしょうがなさそうにいった。 「ありがとう!!助かるよ!!」急に笑顔になる二人。 「で、いつやるんだ?」真面目な顔で言った。 「ああ、それは来週の日曜日。」さらっと園田は言い放った。 「そうか、来週か・・・・・・・来週の日曜って明後日じゃんか!!!」俺は驚いて声を大きくした。 「うんそうだよ。」園田はまたさらっと言い放った。 「・・・・・・わかった・・・・・。」俺は不満そうにボソッといった。 これはどうしようもない。男子が決めたんだったら死ぬほど日程を延ばそうとするが・・・女子は全く面識がないためどうにもいえない・・・・。 帰り学活中にふと思う。 今日一日意外と集中して過ごせたかもしれない。 いいことではあるが、これを親に言うときっと病院に行かされて精密検査をやらされるだろう。 それくらい珍しいことなのだ。 ゲームだったら一日中集中してられる。 そのうちゲーム脳になるのだろうな。怖い怖い。 とりあえず帰宅。 勉強10分した。偉いことだ。俺としては。 そして、ゲームをする。今日はオンラインゲームでもやろう。 今夜は轍ゲーだ!!! 翌日・・・ 「・・・・・ねむ・・・・。」無気力にいう。 結局3時までゲームをした後すぐ寝たが、9時に眼が覚めて仕方がなく起きて来た。 とりあえず、携帯電話を開いて着信履歴を見る。 「新着メールが5通あります。」 誰だろう。5通とも登録していない。 中身を見る。 「おはよう。 北川だよ`∀´! 以後ヨロシクね~!!」 なぜ北川は俺のアドレスを・・・。 まさか・・・・。 「おはよう!! 渡辺起きてる? 私は宮沢だよ~♪ ヨロシクね~w」 これは夢であって欲しい・・・いや、夢だ!! これは夢なんだ!!・・・・・・・ 2通目・・・これもなにかいやな予感が・・・・。 「やほ~^▽^/ 西岡涼子だよ~w これから良くメールすと思うからヨロシクね~(/^U^)」 悪夢だ・・・。これは我人生史上最悪の悪夢だ・・・・。 3通目・・・これもそうなのだろう・・・・。 「イエ~イ♪ 萩野だよ。ヨロシク~w」 ・・・・・なぜ朝っぱらから切ない気持ちになってしまうのだろう・・・・。 4通目・・・きっと大西だ、いや絶対だ・・・・・。 「おはようございます。 大西さやかです。 橋本君からアド教えてもらいました。 よくメールすると思いますのでお願いしますね~。」 今すべきこと、それは橋本を殴ってやることだと思った。 しかし、思いのほか体はいう事を聞いてはくれない。 今日は一日中ゲームをやりたい気分になった。 どうせ明日会うのだから明日にでも殴ってやろう。 解決。 ゲーム開始!! と言いたいところだが、腹は食べ物が欲しいらしい。 「腹ごしらえでもするか・・・。」 そういって俺はムクっと布団から起き上がった。 まず居間に出て飯は作られているか確認する。 飯はない。白状な親だな。 とりあえず冷蔵庫の中を覗く。 予想どうり、納豆と卵しかない。 次に炊飯ジャー。これで今日の運命が決る。 良かった、ちゃんと米は炊いてある。 よく見れば味噌汁も作ってあるではないか!! お母さん、白状なんていってゴメンね。 味噌汁を温めよう。 そして、納豆・卵・醤油を取り出して、ご飯を盛る。 最後に味噌汁を置いて出来上がりだ。 「いただきま・・・・箸忘れた・・・・・・。」 まさかの失態だ。とりあえず、気を取り直していただくとしよう。 「頂きます・・・。」 そして、いつもとなんら変わらぬ土曜日が過ぎようとしていた。 親が帰ってきて飯食ってテレビみて笑ってゲームして寝た。 かなり有意義に過ごせた土曜日だった。 布団に寝転がって考える。 しかし、問題は明日、日曜日に行われる怪しいお花見だ。 実際かなり怪しい。本当に行っていいんだろ・・・う・・・・・・・・か・・・・・・・・・・ 翌日・・・・・翔太はまだ寝ている・・・。 集合場所:桜ヶ丘公園現地集合 時間:9時半までには絶対に集合。 現在時刻AM9時8分・・・。 つづく・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jan 28, 2007 02:06:23 PM
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