飢餓海峡
市民劇団の地域間交流事業の初年度がこの芝居と言うことで、見てきました。当初、パンフの「極限状態における人間の善と悪を問う」という僕の興味を引きまくる文字が連ねてあったので、見る気マンマンで行ったのですが……、感想。市民劇団とプロとは断然違うな。改めて実感。まあ、一般市民の役者さん達は一人一人一生懸命芝居したと思います。お疲れさまとアンケートに書きました。だから、問題は、パンフにあそこまで書きながら全然見当違いで到達していないというか、平板なものにしてしまった脚本家の責任。誰が主人公なの?何を観客に問いたいの?2時間半は長くてきつかった。内容としては、かつてあったという岩内強盗殺人放火事件と洞爺丸転覆事故とをからめながら、素性を隠した犯人と一夜を共にした女との話で、そこに執念で追いかける函館署の刑事がいたわけだけど、この3人の誰の心理をもきちんと描けていないから、誰が主人公なのか????だった。そして、市民出演だから仕方ないけど、役者が多すぎ。裏方入れて総勢80人は多いっしょ。こんなに動員するプロの劇団って四季とか?(笑)だもんだから、厳しい言い方だけど、学習発表会?って思った。だってさ、一番ビックリしたのは、観客が、自分の知人が出てるんだろうね、三脚たてて撮影してたり、ビデオ回してんの。芝居見に行くのにありえない。許可したんですか?ってアンケートに書いた。もっと心情を掘り下げて、いいものができただろうにと思うから残念だったな。