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「病気の節は可成丈け保養を加へ」(徳川幕府県治要略)という一節があります。
「病気の時には、できるだけ養生を加え」の意味だろうと想像はつきます。難しいのは「可成丈け」をどう読めばいいのか、いささか迷います。 「可成」または「成可」なら、「なるべく」(できるだけ)と読むことができます。 「成丈」なら、「なるたけ」(できるだけ)と読みます。 これが一緒になって、「可成丈」になると、話がこんがらがってきます。 「可成」に「丈」が付いたので、「なるべく-だけ」なのか。それとも、 「成丈」の前に「可」が付いて、「なるたけ-べく」と読むのか。 さすが、『国語大辞典』、 なるべく-だけ【成可丈、可成丈】成丈(なるたけ)に同じ。 に軍配が上がりました。 古語辞典によると、「べし」は活用語の終止形に付く、つまり「成」には続くが、「丈」には続かない、とのこと。「飛ぶ」べしはあっても、「空」べしはないですね。つい、「成丈」に迷ってしまいました。 「可成程(なるべくほど)」という言回しもよく使われていますが、いまでは死語となっています。 「領主方よりも可成程力を尽し、随分と救之手当仕」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006/09/24 09:01:51 PM
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