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御触書は、たいてい、次の文言で終っています。
「此旨町中急度可相触候、以上」 「可相触候」は、「あいふれるべく」と読むのか、「あいふるべく」か、判然としません。そこで、「古語辞典」で調べてみました。 まず「可(べし)」は「活用語の終止形につく。(ラ変形活用語には連体形に付く。)」とあります。 次に「触(ふれる)」ですが、なんと、載せてありません! しばらくして、“触れる”は口語、文語は“触る”にやっと気付きました。 「ふ-る【触る】他ラ下二 広く告げる。布告する」(角川古語辞典) 「触る」は「ラ行下二段活用」で、それは、 「触れ 触れ 触る 触るる 触るれ 触れよ」 と活用しますから、その終止形は「触(ふ)る」で、これに「べく」(べしの連用形で「候」につながる)が続いて「触(ふ)るべく」となり、「候」で終ります。 「可被相触候」のときは、「らる(被)」は動詞の未然形に付くので、「あいふれらるべく候」になります。 本当は、面倒な文法を持ち出すまでもなく、各自の持っている“日本語センサー”が働いて判定すべきことですが、残念ながら、「食べれる」には拒否反応を示す私の“センサー”も、この場合は動きませんでした。 “日本語センサー”を鍛えるには、漢文の素読に倣って、子どもの頃に、『奥の細道』全文を暗唱する……というのはどうでしょうか。(内容の穿鑿は大人になってから)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006/08/07 08:04:04 AM
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