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御別紙両通之趣被仰出候ニ付則相達候、ケ様ニ厚被仰出候儀誠以無兎角難有御趣意ニ有之候、素ゟ被仰出候儀を相守候事は勿論ニ候得共、自然紛敷相見候事柄も候ハヽ相尋可被申候」(寛政三年 堀川町覚書) 御別紙両通(内容は略)が出されたので通達する。このように厚く仰せ出されたことは、誠にもって無兎角有難い御趣意であり、これを守ることは勿論であるが、紛らわしい事柄があれば尋ねなさい。 この資料の中に、「無兎角」という、今では見かけない言葉が使ってあります。「兎角なく」と読むのでしょう。 【兎角】とかく(『広辞苑』) 〔仏〕ウサギの角つの。亀毛と並んで、あり得ないものの例として挙げる。 【兎角・菟角・左右】とかく(『古文書用語大辞典』) あれこれ。いずれにせよ。何はともあれ。ともすれば。「兎角、二重ニ相渡り不申候様堅可申合候」ともあれ、二重に渡ることがないようしっかり相談しなさい。「兎角、勝手儀之儀申張」ともすれば、勝手なことを言いはり。「菟角、如何様共首尾宜敷様ニ」いずれにせよ、どのようにでも都合がよいように。「度々申遣候へ共、とかく之返事無御座候」何度も言っているのに、何の返事もありません。→兎も角(ともかく) 「無兎角」は、「あれこれ なく」で、「言うまでもなく」の意味だと考えました。
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最終更新日
2021/05/26 09:02:57 AM
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