同じ民族の葛藤(「DMZ-追憶の38度線-」)
韓国と北朝鮮の国境を前後2kmにまたがる非武装地帯。非武装地帯において兵役の経験を持つ監督が、自分の経験を元に映画化した作品。20年経って軍の内部を語ることが許された。韓国に、北朝鮮兵士が転がり込んでくる。亡命ではなく、北朝鮮兵士は殺害してくれと懇願する。韓国の捕虜となれば、亡命したと思われ、北朝鮮にいる家族が殺されるかもしれないからだ。主人公(韓国の兵士)は、葛藤する。捕虜として捉えなければ、韓国における、自分の立場も危うくなるから。主人公は、北朝鮮兵士に殺された上司のことを考え、北朝鮮兵士を殺害した。数年後、主人公は兵役を除隊し、東京で行われた射撃大会の取材で、殺害した北朝鮮兵士の娘に手紙を渡す。エンド。フィクションとノンフィクションの境界があいまい。事実がわかりにくい。「JSA」の方が、話として勉強になる。2009/02/12