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ドライレーズン どの花も自分の意志で咲くものと気づき始めてもう若くない 叶ふまでそつとしておく夢ひとつ 新規フォルダぽつりとつくる 適量のバニラエッセンスを落とし焼きあがるまで不安な「適量」 離れ住む子の帰りきて卓上に剥いた蜜柑の皮を咲かせり 甘いほど焦げつきやすくパン生地の奥へ練り込むドライレーズン 君と見る打ち上げ花火 人生に沸騰点はあるのだらうか 薔薇園に迷ひ込みたる蜻蛉の消えゆくまでに等し 恋など 『眩』第六十一号 2004.11 *題詠マラソン2004 こころに残った歌 027:天国 沓澤誠一郎 2004年10月26日 (火) 17時47分 天国の駅をいくつか乗り過ごしまどろみの果てに待つものを待つ 075:あさがお 魚柳志野 2004年10月26日 (火) 22時56分 もどかしさなんてなかった蒔けば芽が出るあさがおしか知らなかったし 013:彩 小林真紀子 2004年10月26日 (火) 23時36分 そこにまた重ねられたら滲むだろう水彩絵の具のようなやさしさ 036:流 西橋 美保 2004年10月26日 (火) 23時44分 髪ながく風に流して名前なき女として立つカインの妻は 075:あさがお 田中槐 2004年10月27日 (水) 00時25分 秋の朝しょぼくれて咲くあさがおにひとつ区切りとさわだつ思い 100:ネット みうらしんじ 2004年10月27日 (水) 00時38分 ネットから遠く離れているときのわたしは歌をうたわなかった 085:再会 よごろうざ 2004年10月27日 (水) 01時19分 この生は再会だからしばらくは君とままごとみたいに暮らそう 088:句 よごろうざ 2004年10月27日 (水) 01時22分 言い過ぎることも言い足りないことも怖くて句点をやたらとうった 035:二重 久野はすみ 2004年10月27日 (水) 01時55分 二重橋飾電燈のあめふればあめふるままにけぶれる明治 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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