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Comments

jiq@ Re:歌集紹介 『ねばならず』 足立尚彦(04/15) 歌詠みで忙しかったのでしょう、久し振り…
ちみ0526@ Re:歌集紹介 『ねばならず』 足立尚彦(04/15) 自分の「お気に入りのブログ」欄を見て、…
風間祥@ あれ、 二回も送信されちゃった。 ごめんなさい…
Oct 31, 2006
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カテゴリ:カテゴリ未分類
題詠100首blog,締切りまで6時間というところで、
今日なんとかゴールできました。
いつもどうしてこうぎりぎり病。。。。
でもよかった。だんだん嬉しくなってきた。


     

題詠100首blog 会場

blog風見鶏


001:風  
目に見えぬものがうごかす日常にからからからと風見の鶏よ

002:指
指をさす空の手前の風見鶏 うしろはまへでまへはうしろで

003:手紙
えんぴつで手紙を書かう森の風吹くやもしれず吹かずともよし

004:キッチン
白妙のキッチンペーパー広げてはあした手紙が届くと思ふ

005:並
シオコショウ並ぶしづけさ 肘高く新玉葱に塩をふりたり

006:自転車
自転車のブレーキ音をひびかせておかへりよまだわたしの少年

007:揺  
題名に「おやすみなさい」と打つたまま揺らしてるケータイストラップ

008:親
親指で打つ文字データーktktと鳥が木の実をついばむ音に

009:椅子
食卓の揃ひの椅子はそれぞれに不在をのせて存在してをり 

010:桜
花の数増やしてみても秋桜はさびしい色の花束であるよ

011:からっぽ
空箱をソラバコと読めば風が吹く 秋の青空からつぽの空

012:噛
犬の歯が我にも四本あることを思へりヌガーチョコを噛みつつ

013:クリーム
明日から会へないひとは窓際でクリーム色の子犬と遊ぶ

014:刻
秒針を持たねど時を刻むごとことことと鳴る夜のキーボード

015:秘密  
始まりと終はりは同じであるといふ秘密を残す君のくちづけ

016:せせらぎ
雲ながれ水ながれ時ながれゆくそのせせらぎに耳すますべし

017:医
脈をとる医師の指先感じつつまぶたの裏の夕焼けを見る

018:スカート
カーテンを揺らす風には負けまいと数年ぶりのタイトスカート

019:雨
海に降る雨を見たくて歌ふうた けふは水の日あしたは木の日

020:信号
信号の青のむかうの青空へ階ひとつ架けむとすれど

021:美
美しい朝ゆゑに痛む歯のことを言いかねてをり歯科医師の夫に

022:レントゲン
新しいものはまだある、レントゲン写真に写るわが親不知

023:結
職業を言訳としてお互ひの指に飾らぬ結婚指輪

024:牛乳
水色の切り子硝子のおほきめのカップにゆるく牛乳をそそぐ

025:とんぼ
透明な音だけ食べて飛ぶやうなとんぼよ空はさびしくないか

026:垂
垂線や平行線をひく羽の曲がつたことは嫌ひかとんぼ

027:嘘
嘘をつくニンゲンの目はまたたくよ きのふもけふもシジミチョウ見つ

028:おたく
おたくにもちやんと届けておきますと夕焼けてゐる十月の空

029:草
秋草は春の草より丈高く夏草よりも音を奏でる

030:政治
風見鶏風を知らせてゐるだけの鳥なれど比喩にかなしき政治

031:寂
寂しさもなれ親しめば穏やかな花咲くときの気配と似たり

032:上海
ありふれた家族であるがしみじみと地上海上路上天上

033:鍵
ひとりまたひとりと違ふ鍵を持つその朝までの白いマグカップ

034:シャンプー
まだ同じ香りの家族 資生堂椿のボトルシャンプーたてて

035:株
歳月は寡黙なれども切り株にとほき伝言残してゆけり

036:組
ふたたびを願ふふたりの組曲にクラリネットのはつかながるる

037:花びら
ふるものに隠されて洗ひ流されて 雨、雪、時間、さくら花びら

038:灯
灯台のとほき灯りを見るやうな浮かぶこと消えることのひかりよ

039:乙女
乙女とふ名をもつ苺きらきらと冬のデパ地下のショートケーキは

040:道
この道をゆくほかはなく君の背の見え隠れする雑踏である

041:こだま
傍らに立つとき樹木のかをりして日に幾たびもこだまが返へる

042:豆
途切れたる言葉の先の句読点と豆科の花を花舗にさがせり

043:曲線
ひらがなの曲線のもつやさしさをのせた言葉もまたちりぬるを

044:飛
飛ぶ鳥と飛ばない鳥の両方に羽はなぜある 風見鶏飛べ

045:コピー機  
晩秋のセブンイレブン コピー機のひかりの傍にたたずみてをり

046:凍
並びゐるあれやこれやと冷凍庫のひかりの前にたたずみてをり

047:辞書
いつどこでなにが解るかわからない 肌身離さず持つ電子辞書

048:アイドル
アイドルもやがては死語となるらむか水惑星に水仙溢れ

049:戦争
戦争の傷ある国に生れたれば迷彩服は纏はずにをり

050:萌
戦争を知らずに生きて春ごとに萌ゆる草見き散るさくら見き

051:しずく 
ひとの妻となりし日の雨ひとの母となりし日の露 しづく連なる 

052:舞
こころから嬉しく思ふもののあり たとへば山の奥の舞茸

053:ブログ
いつの日かゆたかな山の中腹に住みたしブログきちんと揃へ

054:虫
一生を虫の時間で歩く蟻 人の時間にわれは佇む

055:頬
ギィギィと椅子を鳴らして頬杖をしばしつきたり学習机に

056:とおせんぼ
とほせんぼ小径も今は広がりて犬を伴ひ坂をくだりぬ

057:鏡
波風もほんの少しは知りたからう鏡のうへの硝子のアヒルよ

058:抵抗
抵抗をせぬ飼ひ犬はせつなくも獣の白き牙をもちたり

059:くちびる
くちびるの動き少なき言語もて成田を発ちぬ秋分の日に

060:韓
子午線を思へり機上ひとり見る韓国映画の終はりになれば

061:注射
英会話、時差、ドル紙幣、予防注射、とりとめもなく我は旅行者

062:竹
広すぎる国からは見えぬふるさとは竹のみどりの列島である

063:オペラ
多すぎて広すぎて大きすぎるゆゑオペラグラスを持ち歩く旅

064:百合
数日を空けて戻ればみづみづし出窓に百合は高く開きぬ

065:鳴
円とドルを持てばにはかに共鳴す「異文化交流」「国際社会」

066:ふたり
ふたりから始まり四人の季(とき)は過ぎひとりひとりに生れしその空

067:事務
人生の節目節目の事務処理は若竹色のクリアケースで

068:報
朗報を得たるここちすどつさりと山のきのこが届いた朝は

069:カフェ
山奥にカフェあり山の清水もて寡黙な友の淹れるエスプレッソ

070:章
第二章あたりで登場せし友のカフェの屋根には古き風見鶏

071:老人
老人の集へるカフェの風見鶏やや傾きてゆるゆるまはる

072:箱
山の実ときのこと赤きからすうり木箱にしんと収まりて届く

073:トランプ
トランプに遠くのひとを尋ねても凶でも吉でも占いはさびし

074:水晶  
水晶に遠くのひとを尋ねても透る答への石はさびしい

075:打
打たれれば打たれた数のしづけさに鳴り響きたる冬の打楽器

076:あくび
日だまりにあくびを置きて去る猫は振り向きざまに「余韻」と鳴けり

077:針
ゆるやかに午前が過ぎて今午後へ時計は丸く針を運べり

078:予想
誕生日前後にいつも止めること 暴飲暴食、予想、後悔

079:芽
冬の日は部家のどこかに発芽する色鉛筆があるやもしれず

080:響
父の名は「ヴォイス」母の名は「響」(ひびき)生れしホワイトプードルの「奏」(かなで)

081:硝子
プードルの子犬の眠る昼下がり硝子越しなる冬の陽はのぶ

082:整 
誕生日前後にいつも思ふこと 整理整頓、美人薄命

083:拝
来年の春を思つて蒔く種の拝むかたちに双葉出揃ふ

084:世紀
半世紀生きたれば西に旅せむと友と始める郵便貯金

085:富
新しき通帳もてばきのふより富みて師走を迎へむとせり

086:メイド
モスジーバーもメイドカフェでも働けぬ中途半端な齢であるよ

087:朗読
朗読の声もやみたり一泊で返せなかつたレンタルビデオ

088:銀
長身の影に隠るるわれの影 金の木犀、銀の木犀

089:無理
あたためて与へて明日を待たうとも無理な季節に咲かぬひまはり

090:匂
ラベンダーの匂ふ枕にしみじみと沈めてをりぬ明日はいかに

091:砂糖
砂糖菓子冬のひかりを浴びたればここにも冬の音楽流れ

092:滑
プッチンをせずにスプーンを滑らせたプリンカップに残るカラメル

093:落
ホームランボールが落ちてゆくまでと今日のひと日とひとの一世と

094:流行
移りゆく季節を購ふことに似て花にも犬にも流行のあり

095:誤 
傍らの犬はわたしの誤字などは見向きもせずに尾を振りてをり

096:器
記念日の真つ赤な薔薇を切りもどし花器を選ばぬ水をそそぎぬ

097:告白
一行の告白を百寄せしのち暮れてゆく空の色をかなしむ

098:テレビ
花と木とテレビと犬と空と詩と風見の鶏と暮してゐます

099:刺  
折折の季節の花に囲まれて薔薇は刺ごと飾られてをり

100:題
目に見えぬ課題に足の止まるとき空の手前の風見鶏仰ぐ


2006/10/31/Tue. up

































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Last updated  Nov 1, 2006 12:34:09 AM
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