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昨日のお話の続きです。
若い女性が部屋に化け物が出ると言ってご相談に見えました。 狐の嫁入り行列だそうだ。 与乃登は行列の狐を呼び出した。 そして、女性に郷里での言い伝えを聞いてくるように言った。 与乃登「何か分かりましたか。」 女性 「はい。確かに昔はお稲荷さんのお社でお祭りが行われていたそうです。」 与乃登「そこに嫁入り行列もあった?」 女性 「はい、詳しくはもう、誰も分からないのですが、行列はしていたそうです。」 与乃登「それで、今お社は?」 女性 「今年、お祭りを復活しようという動きはあるようです。」 与乃登「さて、どうしたものか。」 与乃登は思案の末、稲荷の使いに伝えることにした。 やがて、神前に狐の面を着けた侍が出てきた。 与乃登「お待たせしました。」 侍 「して、いかようなことに。」 与乃登「ご存じとは思いますが、祭りは復活されるそうです。」 侍 「おぉ。さようか。」 与乃登「しかし、時間がかかります。」 侍 「それは致し方ない。」 与乃登「それで、どうでしょう。復活が決まれば詳細をお伝えしますので、本来の行列に参加されるのはいかがでしょうか。」 侍はしばらく考えていた。 侍 「確かに、祭りが行われなければ、ご用の女性をお連れしても意味はない。」 しめた。賛同してくれた。 与乃登「とりあえず、お待ち頂くと言うことでいかがでしょうか。」 侍 「では、連絡を待とう。」 与乃登「よろしくお願いします。」 行列が帰って行った。 与乃登「とりあえず、行列は来ないと思います。」 女性 「本当ですか?」 与乃登「はい。祭りが復活するまで待ってくれと言いましたから。」 女性 「あの、復活したら、どうしたら良いんでしょうか。」 与乃登「お社の宮司さんにお話をして、行列を行っていたお使いの方に報告をしてもらって下さい。」 女性 「はぁ。それで分かるんでしょうか。」 与乃登「たぶん、言い伝えもあることですから分かると思いますよ。」 女性 「でも、なんで、私なんでしょうね。」 与乃登「さぁ、なんか意味があったんでしょうね。」 女性 「本当に何にもなくて良かった。」 与乃登「無くなっていくお祭りにお使いの方も心を痛められているのですよ。」 女性 「そうでしょうねぇ。祭りに誰も参加しませんもの。」 与乃登「ま、これもご縁ですから、郷里のお祭りに参加してあげて下さい。」 女性 「そうですね。そうします。」 与乃登(よのと)の神霊心療室 http://yonoto.com/ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年07月09日 17時58分31秒
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