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カテゴリ:練習
私の師でもある大塚千枝子(ピアノ)さんが、東京での修行時代に一枚のレコードを宮沢昭(Ts)、渡辺貞夫(As)、鈴木勲(B)等と借り合いして、レコードの溝が消えるほど聞いていたと言う事を良く話されていました。
今ではありえない事ですね。 師匠が言いたかった事は、同じレコードでも必死に聞くと人によって全然違った聞こえ方がするという事です。 それは、生演奏を聞く事でも同じことが言えます。 その人の現在のレベルによって聞き方が変わります。 私は、リズムの基礎練習をみっちり仕込まれたおかげで、まず演奏者のリズムを重点的に聞くようにしています。 後は、演奏されている音楽に対して自然に体が揺さぶられて、自分の気持ちが心地よくなるかがポイントだと思います。 私の修行時代も何人もドラマーが変わりました。 そこで教えられた事が、本当に自分自身の身に付く事の難しさがあります。 分かりやすく言えば、一流と言われる方と一緒にやっていましただけでは実力は分かりません。 一緒に演奏している時は、なんとなく出来ていると錯覚に陥りやすいからです。それは、リーダーのリズムとかが他の人より卓越してますから自分も出来てる気になってる場合が多いです。 自分の事を思い知らせれるのは、他の人とやった場合です。 余程、自分のリズムに対して強固なまでの信念がない限り、他の人のリズムに流されます。 しっかりしたリズム感を持っているいる人は、人のリズムに惑わされる事はありません。 ジャズの場合によく聞くことですが、あるところのバンドでやっていた時は、良く見えたけど自分自身がリーダーになったらリズムがイマイチやなと言うのが良くあります。 それは、本人がいいところでやっていた時に、そこで本当にリズムを体に覚えさせていないからです。 音楽に於いて、いい人に巡り合ったり、本場の音楽に接したり、クリニックを受ける事は大切な事です。 しかし、もっと大切な事は自分がそこで学んだりした事が、本当に理解できていないと、音楽の実践に於いて人に感動を与えるだけの技量は身に付きません。 いくら良い人に学んでも、その人の意図する事が理解できてないとただ教えてもらっただけに終わる可能性もあります。 物事を追求する時には、自分自身を客観的に見つめ、分析し、他人の評価も素直に受け入れる。 音楽の聞き方の耳のレベルは、人によって凄い差があります。 喫茶店なんかでBGMが小さく鳴っている時に、あなたは音楽のリズムがしっかり取れますか? 私は、バンドの休憩時間の時に喫茶店に行った時に、音楽が鳴っていたら、喋っている時でもリズムを取れとよく言われました。 今では、音楽が鳴っていたら自然とリズムを取っています。 家にいる時は、練習の時以外は音楽はあまり聴きません。 時には、耳を休ませる事も大事だと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Dec 23, 2004 06:47:58 AM
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