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カテゴリ:杉山千佳(子育て環境研究所)
わたしは、子育て支援者に対しては厳しいが「お母
さん」には甘い。 「プロ」には厳しいが、「読者」にはついつい甘くなって しまうってことだろう。 4つ葉のブログでも、「ご自分のペースにあわせて」 とか、「子どもの様子を見ながら」とか、つい 書いてしまうことがある。 あまりに甘いと、マコさんから突込みが入ったりする。 「それって、彼女たちに失礼でしょ」 ってことだと思う。 マコさんは、常に真面目だ。手を抜かない。 先日のゴリエの自主トレは楽しかった。 みなさんは、コマツさんの若い息子たちに「わくわく」 だったようだが、コマツさんとわたしは年下の子育て真っ最 中の女性たちに「わくわく」だった。 ああやって体感することで、リアルな像が結べる。 「読者」がぐんと近くなる。 「これぐらい書いても平気かな?」と、 思うようになる。 マコさんは、昨日のご自分の日記でもフォローしてくれ たけれど、 それは、わたしが「コメントを廃止にしようかどうしよ うか」と、4つ葉のスタッフMLで相談したからだ。 でも、マコさんのフォローを読んで、 「あー、もうちょっとわかりやすく書かないと 伝わらないよなあ。そうだよなあ」 と、反省した。 だけど、噛んで含んだ親切な文章は、時間がないから 書けないんだ。 推敲もあまりできない。 昨日は「生血がほとばしるような」にこだわったけど、 生血はほとばしるかもしれないけど、 包装紙にくるまずに、ドンって出す感じか。 で、今日もドンと出してみます。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「情報」の使い方 (事例報告) 2002年に文部科学省の教育改革が行われた。 土曜日がすべて休みになり、総合的な学習の時間が 充実し、教科書が簡単になった。 「ゆとり教育」がはかられたということだ。 02年は、息子が中学1年生になる年だった。 1998年にその「情報」を知っていたので 「こりゃ、どういうことだ?」 と、相当考え、本を読み漁り、友人と議論した。 夫婦でもすごく議論した。 結局、教育改革そのものには反対ではなく、「ゆとり 教育」の導入はウエルカムだが、初年は現場は間違いなく 混乱するだろうし、円周率が「3.14」から「3.1」 になることには、やはりちょっと抵抗があり、 そんな場に、息子を放り込むのはちょっとやだなあと 思い(ほかにも深い理由があるけど、カット)、 私立中学も視野に入れることにした。 生まれてこの方、一度も私立校にお世話になったことが ない公立育ちのわたしにとって、それは、かなり違和感 のあることではあった。 が、これは、親の「気分」や「気持ち」で決める問題 ではなく(ほんわかとか、ふんわりとか、そんなこと 言ってる場合じゃない)、 冷静な家族の現状分析や時代の流れ、自分たちの子育て 観・教育観を改めて問い直す必要がある、と、 それは「直観」で感じ、かなり真剣に考えた。 親が強要することには、ものすごく抵抗があり、 最終的には息子に決定権をゆだねることにした (本人の問題だもの。当たり前だ) 小学5年生の彼に、 「今から2年塾に通うのと、中学校に 入って3年間塾に通うのとどっちがいい?」 と聞いたら、 「そんなの、今から2年に決まってんじゃん」 と即答し、彼の塾通いが始まった。 おかげさまで、02年には、志望校の中高一貫校に入学 できた。 わたしたちは約束を守り、中学3年間は塾に通うことを 促すようなことは一切しなかった(第一教育費が持たない)。 昨年あたりから、学力低下問題が新聞などで騒がれたのは 記憶に新しいことと思う。 まさかこうなるとは、予想していなかったけれど、 「文部科学省も絶対じゃないんだなあ、暗中模索状態 なんだなあ、大変だなあ」 と、悪いけれど、ちょっと他人事のように見ていた。 息子と「学力低下をどう見る?」なんてディベート したりしている。 「教育改革が進みますよ」 という情報は小学校でも提供されていたし、 新聞でもガンガン言われていたことだったから、 ごく一部の限られた人しか知らない情報というわけでは まったくなかった。 それを敏感にキャッチし、「これはどういうことだ?」と 反応し、自分のアタマで考えてみる作業をしたことに関し ては、「よかった」と思っている。 我が家にとっても「よかった」と思うことはたくさん ある息子の中学受験と私立中学入学だったが、 それはまた別の機会に。 何が言いたかったかというと、届いている「情報」の 「使い方」が重要だということだ。 5年後には、 (若い世代の)専業主婦は激減する。 配偶者控除はなくなっているかもしれない。 (現に、今も財務省は、「配偶者控除」を廃止する方向を 模索している) 配偶者控除がなくなったら、健康保険料、年金保険料 の優遇制度の見直しは必至だ。 パートは、いわゆる今のような「パート労働」では なくなっている可能性が高い。 5年後には、 あなたの子どもは確実に5歳、成長し、 あなたは5歳、年をとっている。 という「情報」は、テレビ、新聞を読んでいれば、 自然と伝わってくる。 最後の項目は、「事実」だね。 「子育て支援施策も相当変わってくるだろうなあ」 と、予測がつく。 だから、何をするかも、だいたいわかっているが、 それは、4つ葉プロジェクトの活動を見てくださいと 言うしかない。 5年後、あなたは、何をしていますか? そのために、今、何をしていますか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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