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カテゴリ:杉山千佳(子育て環境研究所)
昨日に続いて、「カネじゃないと思う」の第2弾を書き
ます。 昨日の日記には、たくさんのコメント、ありがとうござい ます! (みなさん、あまり気づいていないようだけど、当事者の 親の声って政治家とか行政担当者に、むちゃ、効くんです よね。こういう声が実はあるってことを知ったら、前田副市 長はじめ、喜ぶ人はたくさんいると思います。だから、コメ ントでも、トラックバックでも、ぜひ、意見表明したい方は お願いします) わたしの主張は、景気が回復したとはいえ、超高齢社会に なっていて、介護・年金に膨れ上がるのは間違いないこの日本で、 なけなしの財源を使って、現金バラマキが、本当に少子化対策に 効果があるんでしょうか? というものです。 もちろん、経済的に苦しくて、子どもの学費も給食費も払えない という家庭もあるでしょう(これは、乳幼児手当てじゃカバーで きないけど)。 だったら、年収800万円の家庭も、年収280万円の家庭も 同じようにバラマくのではなく、足りないところに集中的に給付 をしたらいいじゃんかと思います。 また、定職につけないのだったら、職業訓練など自立支援策と 職業斡旋を行ったらいいと思います。 とにかく、カネがないのだから、あるお金が何倍にも生きる使い方 をアタマから汗を流して、みんなで考えなくちゃいけないのだと 思います。 そのひとつの例が、佐賀県が先日提案した、「育児保健構想試案」 です。 佐賀県の担当者赤星さんは、この前の4つ葉タウンミーティングにも 来てくださって、佐賀県の取り組みを紹介してくださったんだけど、 昨日、メールをくれて、正式発表したことを教えてくださいました。 ここのトップに佐賀県が考えた「育児保健構想試案」が 載っています。 要は、今の子育て支援では、財源が確保されていないから、思い切っ たことができないでしょ、だから、まずは、財源を確保する方法につ いて提案しますってことを、国に対し、佐賀県が行なったわけです。 詳細は、佐賀県のサイトを見ていただくとして、 20歳以上のすべての国民が月額1800円の負担をして、 4.4兆円の財源を確保します(保険料2.2兆円。もともとの 税財源が2.2兆円)。 それによって行なうのは、 ・保育料等の経済的負担の軽減 (保育料 0歳児の場合、50000円→30000円。 3歳児の場合、41500円→8000円、 幼稚園児3歳の場合、20000円→ 8000円) ・育児休業中の給付を給料の4割から6割に引き上げ ・育児休業取得に伴う代替職員給与の3分の1を補助 ・それ以外は、現金給付っていうのとか、 (0歳児月額50000円で、年齢とともに減っていく 仕組みで、5歳児は月額17500円になる) 事業主(企業)に新たな負担を求めないというのとか、 専業主婦世帯のほうが、経済的メリットが高いとか、 月額1800円というのは、子育てしていない世代に理解 してもらえる金額なのかとか、 いうのは、わたしは、疑問だけど、 何年にもわたって検討を続けていたという努力はかいたいと 思います。 (おそらく、独身でずーっと働いている女性たちは、専業主 婦世帯の経済的メリットが現状より、222万円アップし、 共働き世帯の経済的メリットが126万円アップで、所得水 準が高い世帯ほど、経済的メリットが大きくなるという提案 には、絶対賛成しないと思うけどね) 行政の仕事に関わらせてもらうようになって初めてわかった のだけど、今まで日本って、中央集権で、都道府県も市町村も ほんと、国のいいなりだったのですよね。 それが、ここに来て、地方分権が言われるようになり、地方独 自の政策であったり、制度であったりを実践したり、提案した りするようになってきています。 いろんな案を出し合って、で、目先の選挙とか、わたしのお手柄 にするとか、そういうんじゃなくて、本当に子どもと親にとって 何がいいのかの、深い議論を行なって、それで決めていってほし いと思います。 明日も引き続き、そうした地方の動きを紹介したいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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