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カテゴリ:杉山千佳(子育て環境研究所)
注文していた、宇多田ヒカルの新譜と、中島みゆきの『元気
ですか』が届いた。 中島みゆきのCDのほうは、知っている曲がほとんどなんだけど、 あちこちにばらばらに収められているので、こういう1枚もあっ ていいかな?と思い、買ってみた。 「しごとをする」ってこういうことか!! という1枚だった。 デビューは1975年。「アザミ嬢のララバイ」。 そして「時代」。 ミスチルの桜井さんが、ほれこんでカバーしたのは「糸」。 福ちゃんの「ファイト!」もいい感じでしたが、わたしは 本家のほうがいいなー(「ファイト」の力の抜き加減が 絶妙だから)。 的確に、その時代にぴったりの、曲を世の中に向けて提供 する、その力量。 膨大な曲のなかから、選んだ曲たちは、ファン好みのマニ アックにならない、ぎりぎりの、かといって、大ヒットした 「わかれうた」や「地上の星」はあえてのぞいていて、 ちょうどいい頃加減の曲ばかり。 それは、全部、みゆきさんにしか歌えない曲ばかり (もちろん、敬愛して、他の人たちも歌っておられるが、 中島みゆきの楽曲なのだ)。 「世情」「ファイト!」みたいな歌、つくれる歌手、 ほかにいる?? その一方で、 「君が笑ってくれるなら僕は悪にでもなる」 「化粧なんてどうでもいいと思ってきたけれど 今夜、死んでも いいから きれいになりたい」 って言っちゃうのだから。 はうう~~・・・ って感じで、「時代」をうたっていたら、 息子が、ふらふらっと近づいてきた。 「成績下がった」 差し出された成績表は、ひどい・・・。 赤点を取ると学校から電話がかかってくるのだけど、 そのぎりぎり一歩手前だったようだ。 (だったら、いっそのこと電話がかかってきて呼び出された ほうがよかったぜ。←他力本願) 「いまはこーんなに悲しくてー なみだも枯れ果てて の気分?」 「そこまでじゃないけど」 「そこまでやれよ!!」 ダメだ、突込みが甘い。 心のどこかで「成績なんてどうでもいい」と思っている のを、見破られている。 「あんな時代もあったねといつか笑って話せるわ」 と歌っているところに、成績表を持ってくる、息子の 戦略勝ちといったところか。 でも。 わたしは中学生のときに、みゆきさんの歌うたって たよ。 3年B組金八先生の最終回では、「世情」が流れてた。 校内暴力をする生徒を押さえ込むために、学校の中に 警官がなだれ込むシーンに、「世情」が流れていた。 なんだかわからないけれど、胸がいっぱいになる心持ちを 大切にしてほしいんだ。 成績がよくなることよりも、 「あたし中卒やからね 仕事をもらわれへんのやと書いた 女の子の手紙の文字は とがりながらふるえている ガキのくせにと頬を打たれ 少年たちの眼が年をとる 悔しさをにぎりしめすぎた こぶしの中 爪が突き刺さる」 ということばが、すっと入る人になってほしいんだ。 別にこのとこについて語りこんだり、歌い上げたりする 必要はないけれど、そういうことが、きちんと共感できる 感性を育ててほしいんだ。 それを、育てるために、学校の勉強もしているんだと 思っている。 勉強の目的はもちろんそれだけではないけれど。 とはいえ、完全になめられてるからなー(甘いからね)。 「見守る」も、見守りすぎたら「放任」だし。 母親の出番ねえ・・・。 あうう。 子どものことは、いくつになっても難しいデス。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
July 11, 2006 08:33:16 AM
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