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カテゴリ:杉山千佳(子育て環境研究所)
2001年から03年まで、厚生労働省の社会保障審議会年金
部会というところの委員をしていた。 年金制度改革の議論をそこでやり、厚生労働省としての 案を取りまとめ、国会に提出する・・・そこまでの役割 だった。 そこで知ったのは、国民年金の基礎年金部分には、現在 3分の1は税金が投入されていて、保険料だけで運用さ れているわけではないということ。 そして、3分の1では足りない、2分の1に引き上げよう ということがすでに法律で決まっているということだった。 たいがいの委員たちは、「このままでは負担を次世代に 先送りすることになるから、早く2分の1に引き上げて 欲しい」 と言うことを言ったのだが、 2分の1といわず、基礎年金部分は全額税金にしたほうが いいという意見もあり、議論途中でそのままになってしま った。 「ちなみに、3分の1から2分の1に引き上げる際必要な お金は2兆5千億円程度で、消費税率1%に相当します」 と、当時年金局の課長補佐をしていた度山さんが淡々と 説明してくれたのが、今でも忘れられない。 つまり、何が言いたいかというと、年金制度を維持するため には、どこからかお金を引っ張ってきて、基礎年金にあて なければならず、いったいどこから持ってくるの?というと、 何兆にもなるお金、消費税を引き上げるぐらいしか、用意の しようがないのだ。 高齢者人口はどんどん増えている。 当然ながら年金支給総額も増える。 少子化で、支えて側の人口は減り続けている。 誰かが負担しなければならない。 今の年金を減らすことはできないし、保険料を引き上げるこ ともできない(いずれにしても票が減る)と判断している 政治家は、とにかくこの問題をぎりぎりまで先送りしてきた のだ。 そして、2007年。いよいよ団塊の世代が退職し、 一気に高齢者人口が増える。 もう、待ったなしの状況なのだ。 今回の総裁選では、谷垣さんだけが、正直に消費税の引き 上げを明言しているけれど、誰が総裁になっても、消費税は 早晩引き上げられることになる・・・というのが、政府筋の あらかたの予想だ。 (っていうか、知らないのはわたしたち小市民だけで、すで に政府日程にのぼっているらしいです) 問題は、いつ、何%引き上げるか、ってことのようだ。 「ただでさえ家計が厳しいのに、消費税を上げるなんて、反対!」 って言う気持ちはわかるけれど、年金制度維持のためには、 どうやら引き上げは避けられないようです。 年金制度で1%、介護制度で1%、2%の引き上げか? 過去、消費税をつくったり、引き上げた内閣は、ことごとく 解散に追いやられている。 それだけに、ちょびっとずつ引き上げ・・・という手法は あまりとれない。 あげるときは、一気に、だ。 でも、高齢者を支える、子育て現在進行形世代としては、 負担ばかりは、困る。 だから、4つ葉プロジェクトとしても、 「年金」「介護」「医療」と同等、もしくはそれよりも優先 して「子ども・子育て」について考えてほしいと、訴えて いる。 ・・・・・・ という状況を踏まえて。 消費税引き上げは、どうも避けられない見通しのようです。 (そりゃ、自分たちの負担はないまま、子ども・子育てに もうちょっと財源がきたほうがいいに決まっているけどね。 この少子・高齢者の状況では、そういうわけにもいかない みたい) それを前提に、みなさん、どうする? どう思う? 引き続き、アンケートへの回答をよろしくお願いいたします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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