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November 7, 2007
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こんにちは、高校生の母です。

恭子さんがご案内を書いていらした
「健やかの産褥期のためにできること」、
私も受講しています。
16年前のたった一度の経験だけに、
個人的にもいろいろと振り返ることがあり、
なかなか刺激的です。
最終日もとても楽しみにしています。

利用したい人が施設に出向く形でしか
利用する術がない行政サービスが多いなかで、
育児・子育てにも、
かつては当たり前のように利用していた往診のように、
必要に応じて訪問してくれるサービスが欲しいな
とずっと考えてきました。

「こんにちは赤ちゃん事業」のように、
国が方針を打ち出してくださると、
それを後押しに一気に広がっていきそうで、
とても期待しているんです。

地元の公的子ども関連施設と関わり始めて5年。
関わり始めた当初は、
公設公営でありながら、区民の意見をも反映しようと
行政担当職員と区民による運営委員会が設置されていました。
区内で初めての子育てに関わる総合的な施設だったので、
作業部会では、事業内容などによっては、
担当職員と担当委員が一緒に協議する場面もありました。
(現在は、立ち上げ当初の役割を終え、
 新たな役割を担うべく陣容を変えて活動しています)

あるとき、行政担当職員から、
東北の大学から取材にみえる学生さんに向け、
施設の立ち上げ理念などについて、
区と一緒に子育て支援に携わる
区民の立場から話をして欲しいと依頼がありました。

社会学を学ぶ学生さん3人は、みんな女性でした。
対応したのは、一緒にカナダに行った仲間と私の区民委員2人。

マスコミなどでは子育て困難な現状が報道されているけれど、
現場ではどのような対策なり対応をしているんだろう。
大まかに言えば、取材の目的はそのようなことでしたが、
施設の立ち上げ趣旨や事業概要などをお話ししていくうちに、
なぜ、相談やファミリー・サポート・センター機能を備えた
子育て関連施設が必要なのか、
今ひとつ、腑に落ちないように感じられました。

「みなさんは、今現在お住まいのところで、
 生まれ育ったのですか? 」
そう尋ねると、3人とも頷きます。
なるほど、と納得したところで、次にこう質問してみました。

「結婚して、知らない土地に引っ越し、
 そこで赤ちゃんを生み育てることになったら、
 どうしますか? 」

一人の学生さんの顔が上がり、
「地縁も何もないところでは、確かに不安です。
 きっと、この施設のようなところに、
 いろんなことを教えてもらいに行くだろうと思います」
微笑みながら答えてくれました。

もしかしたら、慣れ親しんだ土地で、
ご近所で子どもを生み、育てていらっしゃる様子を
間近に見て、育ってきた方々だったかも知れません。
「私も、同じように地域の知り合いに囲まれて、
 子どもを育てていくのだ」
というイメージを持っているなら、
確かに、子どもを育てるにあたって、
相談相手にも子どもの預け先にも困らないはずなのに、
「なぜ? 」と考えても不思議はありません。
けれども、将来どんな仕事に就いて、
どのような人生を歩むか、
実のところは、まったくわからない。

これから社会に出て、
いずれは子どもを生み育てることになる彼女たち。

どのような人生を歩もうとも、
そして、どこに住むことになろうとも、
安心して子どもを生み育てられる環境であって欲しいな。

取材はそんな思いを共有したところで終了しました。

杉山さんや奥山さんたちが参加し協議を進めている
「子どもと家族を応援する日本」重点戦略検討会議は、
まさしく、こうした願いを実現させるのが目的の、
大切な会議だと受け止めています。

もちろん、仕事と子育ての両立は
働き方の見直しという労働や雇用の問題、
ひいては産業や経済の問題とも密接に関わっています。
労働問題の歴史一つ振り返ってみても、
とんでもなく困難な道かもしれない、と思います。

ただ、全国どこに住んでいても、
医療機関に行きさえすれば、
誰もが医療を受けられる制度があるように、
誰もが安心して子どもを生み育てるのに充分な
サポートが受けられる制度があるといいな、
と、強く願っています。

そのためのメニューが、残念ながら足りない
というのが、地元の現状です。

メニューを整えていくことが、
この先の私たちの課題。
運営委員会を離れた後も、こだわり続けていきたい
宿題です。





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Last updated  November 7, 2007 12:00:38 PM
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