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カテゴリ:作品展について
本日より「置物一展 2010」が始まります。 「置物一展」は今回が4回目、 陶芸、硝子、金工などの工芸分野で活躍する若手アーティストを中心に、 現代アート様のオブジェ作品を紹介しています。 工芸は伝統的に「用の美」を追求することが本分とされて来ましたが、 ここへ来てそれだけでは飽き足らないアーティストが、 続々と自分なりの表現を求めて現代アートの分野へと進出し始めています。 現在、各地で行われている公募展などでも、 競うように自分なりの表現を求めて大胆な手法、技法を駆使し、 新しい「何か」を探し続けているアーティストたちが、 未来の日本の工芸の世界をより深め、より広げて行くことと思います。 今日は出品している作品の中から陶芸作品を紹介したいと思います。 安藤郁子/青森県在住 彼女の作品を見ているといつも自分の隣に自然の営みがあるのだと言うことを思います。 土の持つざらっとした質感を生かし、作為的な雑作を極力排したシンプルな造形。 素朴な原始的な時間を感じます。 清水真由美/埼玉県在住 緻密で繊細な文様を繰り返すことで顕われてくるリズム。 それは音楽にも似て、観る者を心地好い陶酔の世界へ誘います。 今回は茶器としての「用の美」を併せ持った作品です。 杉本太郎/京都府在住 黒光りする釉薬は蟻などの昆虫を思わせ、 白く大きく残った目跡がこちらを睨んでいるようにも見えます。 以前より爬虫類の動物などをモチーフに作った作品もあり、 伝統的な中に現代的なモチーフを大胆に組み合わせることに成功していると思います。 高間智子/滋賀県在住 子どもの頃から、例えば花の中には何か大切な秘密があるのではないかと、 彼女はずっとそう思って来ました。 その思いを土を削り取り隠された色を表に現すことによって、 見つけ出そうとしているのかもしれません。 竹村智之/滋賀県在住 細い線条の磁器土を型に繰り返し貼付けて行くことで形を創り出す、 そこへ様々な色の釉薬を掛け流すことで淡い色彩のグラデーションが生まれます。 手間をかけることで彼独特の表情が生まれてくるのです。 富田美樹子/大阪府在住 執拗なまでの緻密な上絵付け、曼荼羅を思わせる文様、 まるで宇宙生命体や細胞を思わせる艶かしく丸みを帯びたその形、 その圧倒的な存在感は強烈な印象を私たちに与えます。 福本双紅/京都府 完成されたそのロクロの仕事によって生み出された鉢を何重にも重ね、 釉薬によって接着すると言う技法により常に形を変えて行く月影を表現しています。 その凛とした佇まいは、日本人の持つ清新な美意識に改めて気付かされます。 藤笠砂都子/東京都在住 彼女の作品は陶芸と言うよりもまさに土の彫刻と呼ぶべきものです。 手捻りによる美しい陶肌のドレープ、そこから生み出される深い陰影。 光と陰の織りなすその表情は観る角度によって全く違う姿を私たちに見せてくれます。 堀井 隆/愛知県在住 花の冠をモチーフにしたホワイトグレーの襞が、 女性のドレスの裾の様に柔らかい表情を醸し出しています。 花器としても、その抑制された形が花をより生き生きと見せてくれることと思います。 同じ陶芸と言っても、その表現は様々。 それぞれに際立った個性と完成度を感じさせる作品たちです。 会期は4月28日(水)まで、10時~19時/木曜休館となります。 是非、御高覧ください。 ●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲ 悠遊舎ぎゃらりぃ 〒 448-0804 愛知県刈谷市半城土町大湫99-3 悠遊舎1階 tel (0566)61-0321 / fax (0566)61-0322 http://www.you-yuusya.com http://blog.livedoor.jp/you_yuusya/ http://twitter.com/you_yuusya ●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Apr 9, 2010 10:14:06 AM
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