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やすらぎへの道

やすらぎへの道

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2005.01.02
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葬式の後、しばらく実家で特に何もせず毎日をすごしていた。

そんなある日、父が「お前またオーストラリアに行っていきたらどうだ、このままここにいてもみんなで傷をなめあっているようで、かえって踏ん切りがつかないから。

お前たちが向こうに行って、自分の好きなことをやって楽しんでいると思うだけで、父さんや母さんは新しい希望が湧いてきそうな気がするよ」と言ってくれた。

このままここで暮らしていくのも憂鬱だけど、今自分がいなくなったら両親が寂しがるだろうと考えると踏ん切りがつかず、ただ悶々としていた時だったので、その言葉で決心がついた。

オーストラリアに行ったから何かが変わるとは思っていなかったが、なにか始めることで、弟の死にけりをつけたかった。 

再び日本を離れることになった。

今度は直接オーストラリアに行かずに、まず香港に行くことにした。

香港では安宿に泊まりながら市内をめぐり、飽きた頃にオーストラリアに向かった。

2度目のオーストラリアはもう自分の庭のようなものだった。

住むところも仕事もすぐに決まった。

ドイツ人の借りているアパートに間借り(シェアー)して、以前働いていたレストランで、また働かせてもらうことになった。

2度目になると勝手を知っている分だけ、新鮮な感動も少なく、半年働いてビザが切れたところで、オーストラリアを出ることにした。

その頃はオーストラリアよりも東南アジアに興味が移っていた。

オーストラリアを出て、まず始めに行ったのがバリ島だった。

バリの空港を出て、乗合タクシーに乗り、町中に向かう途中で見えるものはまるで日本の戦後を思わせるような光景だった。

久しぶりに胸の高鳴りを覚え、なんだか急にワクワクしてきた。

クタビーチのそばにあるロスメン(民宿)に泊まりながら、ぶらぶらと散歩するのが日課のような毎日だった。

街をぶらつくのが飽きた頃にレンタルバイクを借りて島を1週する旅に出た。

バリはいつでも島中のどこかでは祭りが行われているというほど、お祭りの多いところで、バイクで走っている間もたくさんのお祭りに出くわした。

島の内陸部では水田が段々に連なっていて、ところどころに椰子の葉で吹いた民家が点在し、それはのどかな景色が広がっていた。

バリ島で2週間ほどすごしシンガポールに飛び、そこから陸路でマレーシア、タイへと向かった。

タイのバンコクにしばらく滞在し、以前からのあこがれだったインドへ行くことにした。

バンコクから今にも落ちそうなほど揺れるインディアンエアーに乗りなんとか無事にカルカッタに到着した。





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最終更新日  2005.01.02 11:16:11
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