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やすらぎへの道

やすらぎへの道

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2005.01.04
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帰国してしばらくは何もする気が起こらなかった。

インドや東南アジアを放浪していた時は毎日が新しい刺激の連続で、生きているという実感が手に取るように感じられる毎日だった。

そんな体験をしてしまったので、自分の中でくすぶっているエネルギーを適当な娯楽では解消できなくなっていた。

自分はこれから何をすればいいのか、何ができるのか、そんなことばかり考えながら毎日をもんもんと過ごしていた。

しばらくして、もうじっとしていられなくなり、行く当てもないまま文枝と二人で旅に出ることにした。

お金も余りなかったので、軽自動車のバンの荷台に布団を引いてそこで寝泊まりしながら、キャンピング用の調理器具で自炊していた。

はっきりした目的があったわけではなかったが、インドで出会った仲間達と話しながら考えていた、ユースホステルやペンションのような宿を見て周れば、何か新しいヒントが得られるのではという単なる思いつきで飛び出したようなものだった。

東北から上越、信州、関東と見て回ったがたいした成果は得られないまま、また東北に戻ってきた。

旅ももうそろそろ終わりになる頃、ペンションの雑誌を本屋で立ち読みしていたら信州の安曇野にあるペンションのオーナーの記事が掲載されていた。

「自給自足の生活を通して、皆さまのお世話をしたい」というような内容で、建物を自分たちで建て小さな畑を作りながらペンションをしているという。 

もう旅も終わろうとしており、何か一つでも手掛かりを見つけて帰りたいと焦っていたこともあり、すぐにそのペンションに電話をした。

「何でもいいからお手伝をさせてください。給料もいりません、寝るのは車でもいいです」

「とにかくなんでもやりますから」と必死にお願いをしたら、「それじゃあ1ヶ月後に来てください」と言ってくれた。

とりあえず次にやることが決まり新しい目標が見つかったので、久しぶりにやる気満々で家に向かった。





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最終更新日  2005.01.19 22:10:55
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