思ひでのふしぎの海のナディアとちょっとだけヱヴァ
wikiにも出てるし元々昔の作品なんで必要ないかもしんないけどネタバレあります為念。
デジタルハイビジョン版のふしぎの海のナディアが先の土曜日1/19に終わってしまった。NHKがどーのとか今更20年以上前の作品に対してどーのとか色々とあるんだけどその辺は置いといて、率直な感想を書くと単純に、面白かった!のである。
で、実はこれこの作品に対して(実はヱヴァにも)最高の賛辞で、これ以外の評価の仕様がないんだよね。
庵野秀明という作者は「映像的快楽の極北を目指す人」であってそれ以外の何者でもない。と云うのをナディアを見返したのとヱヴァQを見て思った。緻密な伏線の入り乱れたストーリーテラーになろうと云う人ではないんだな。決して貶してる訳でなく映像作品はそれでもいいのです。
ある程度の勢いで乗り切ってしまえるくらいのつじつまのストーリーがあって その場、その場でかっこいいシーンがあっれば良い。あの無茶苦茶なテンションの高さとどっかで見たことあるシーンなんだけど、本家よりも格好良いシーン!構図!動き!タイミング!
だってこの話ってガーゴイルがアトランティス人の末裔ではなくて人間だったっていう事をクーデターの前でも後でも良いんだけどネモがガーゴイルに教えてやれば済んでしまう話でしょう?ネモがガーゴイルを好きで言い辛かったというのはあると思うけど、その辛さと釣り合わないくらいの沢山の不幸が起こってしまってるわけだし。
だからナディアの正しい楽しみ方は(実はヱヴァも)サンソン美味しいとこもって行き過ぎとか、イコリーナさんかあいいとか、死んでたジャンが命を分けられて生き返るのは初代ウルトラマンだよねとか、ラストの流星を見てブラッドベリ「流星」→「サイボーグ009 地帝国ヨミ編」→「ザンボット3」→「ナディア」→「ヱヴァQ」(冒頭の宇宙戦が終わってカヲルくんが流星を見上げるところってコレだよね?)とか、ニューノーチラスはシルエットがムーンライトSY-3なんだけど本家より格好良いとか、主砲射つシーンもまんま宇宙戦艦ヤマトなんだけどやっぱり本家より格好良いとかそういう事を漫研みたいなところでわいわいやるのかなって思った。
で、初回放送時僕は大学4年で、ナディアって海底2万哩を原案にしたアニメが盛り上がってるぞ、創元推理文庫の海底2万哩が増刷かかって買えたので嬉しいなぁ位にしか思ってなくってまぁちょうど人生でアニメ系を一番見てなかった時期なんですね。
でもダイコンフィルム(ガイナックスの前身のアマチュア)の事は中学生の頃ガンダムからのサンライズ作品で盛り上がるアニメックの連載で知ってて面白い事をやってるお兄さん達がいるなぁと憧れてた。
でも迂闊にも王立宇宙軍〜トップをねらえ!〜ナディアを作ったガイナックスがダイコンフィルムの成れの果てだと気がつくのはTV版エヴァンゲリオンに途中乗車して過去作品をレンタル屋さんで借りる様になってからだったのでした。