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ニーハオ中国

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2017/04/27
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カテゴリ:中国で子供の教育
つばめは今年に入ってすぐ、
ある研究会のメーリングリストで、プリンストン大学の先生が
「継承語話者に代わる」ネーミングを募集されているのを知り、
私もひとつ、考えてみようと、
一時期色々と考えを巡らせていました。

以下はその時期に書いたものですが、
考えをもう少しまとめてからと思い、
ブログにUPしていませんでした。
でも、先日その先生にも直接お会いする機会があり、
そのことも書きたいので、今まで考えたことや
メーリングリストに投稿した内容や
自分の考え方の経緯などを、
備忘録としてここにUPしておきたいと思います。

海外で親から受け継がれた(子供のメイン言語環境とは異なる)言葉は
「継承語」と呼ばれることが多いようで、
中国で現地校に通うチビちゃん、ふたり目ちゃんの日本語は、
親から受け継がれた言葉ということで、
「継承語」にあたるのだと、つばめは思ってきました。

ところが最近、「heritage language」を
「継承語」という言葉に翻訳された有名な先生のお話から、
かつて「heritage language」は「遺産言語」と
翻訳されていたことを知りました。
(研究会メーリングリスト 2017.1.11)

わが子の日本語が「遺産言語」と呼ばれたとしたら、、、
と思うと、大変ショックで悲しい気持ちになるとともに、
その言葉によってはじめて、
わが子にとっての日本語に位置づけについて、
感情を交えない現実をはっきり知ったという気もしました。

「子供にとって、現実の世界は今暮らしている中国であり、
子供にとって生きた言葉というのは
日々の生活の隅々で使われている中国語であり、
日本語は、親から『遺』された『産』物にすぎない」

と、そこまで言われると
親としては思わず反発したくなるのですが、
子供にとって、という視点で見た場合には、
一理ある、といえる部分もあるのかもしれないな、
と感じました。
親にとっては、日本語は自分自身の言葉なので、
感情的な入れ込みも大きいけれども、
子供にとってはそうでもない、
そのことを親は理解すべきなのかもしれないと、
気づかされました。

現地校の勉強だけでも手一杯なのに、
親から日本語の勉強も現地語と同様にがんばれ、
と「強要」されたとしたら、

「ボクにとって日本語は親から押し付けられた
 言葉にすぎないんだ!
 ママと日本語でしゃべってあげてるだけでも
 ありがたく思ってほしいよ」

と文句を言いたくなることもあるかも?
まぁそこまで言う子はいないにしても、

「ママのために日本語を勉強している」

とはっきり言う子はいるようです。
子供には日本語は自分自身の言葉という意識はなく、
親から言われて仕方なく勉強している言葉
という感じなのでしょうか。

まぁ、「遺産言語」という言葉は
かなり昔に訳された言葉のようで、
当時は、日本から遠く離れた海外で育つ
ミックスの子供たちにとって、
日本という国に行く機会は今と比べれば格段に少なく、
日本語はまさに、異国において、
家庭内という閉鎖された空間で、
ほぼ親とだけ使うことのある言語だったのかもしれないと
想像します。
異国で現地語に浸って生活する中で、
親から伝えられてかろうじて残った言語、
そのようなイメージで、
「遺産言語」という訳語が生まれたのかもしれません。

(「遺産言語」という訳語からは、
 その人が属する現実社会で生き生きと使われる言葉ではなく、
 遺されて化石化した産物、というようなイメージまで感じられます。)

「遺産言語」という言葉を初めて聞き、
なんだかショックを受けたつばめなのでした。
(研究会メーリングリスト 2017年1月15、21日 自分の投稿参照)

つづく。





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Last updated  2017/05/08 06:57:09 PM
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