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2008/09/20(土)12:42

『山流し、さればこそ』 諸田玲子

読書(時代物)(54)

諸田玲子さんの最新文庫本を読みました。 「山流し」なんて言葉は、この本のタイトルで初めて 聞きました。 最初、愚痴っぽい主人公に魅力を感じずペースが 進まなかったのですが、途中から意外な展開に引き 込まれて、あっという間に読み終えてしまいました。 お話の方は 政年間のこと、出世の道を歩んでいたはずの数馬は、 「山流し」と蔑称される甲府への転出を命じられた。 理不尽な左遷に憤る数馬が、家族とともに向かった甲府 で見たものは、城下の賑わいとは裏腹に、風紀の乱れた、 荒んだ武士たちの姿だった。 新参いじめを謎の女に救われた数馬は、不思議な盗賊騒ぎ に巻き込まれていく…。 江戸では見えなかったこと、逆境の中でこそ知り得たもの とは、何だったのか?気鋭が放つ時代長編。 20代の働き盛りで、あらぬ罪を擦り付けられての左遷。 給料や住居はあてがわれるけど、仕事は月に2回上司に 顔を見せることのみ。。。 これまで仕事と昇進だけが人生のすべてだった武士には 耐え難い人事のようです。 怠け者の私だったら喜んで、のんびり暮らしちゃいそうな 人事ですけど 何もすることがなくなって初めて気がつく、人生における 大事なこと、大事なもの。 仕事、仕事と家族とのコミュニケーションをとらずにいる、 退職と同時に離婚されちゃいそうなお父さんに読んで欲しい 1冊かな 山流し、さればこそ 619円

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