コスモポリタン・ライフ

夫が出張先のオーストラリアから帰ってきた。

今回の出張というのは、

どうやらオーストラリア政府が主催して

「こちらにとてもよい食材がたくさんあるので

買いませんか？」

という招致だったらしい。

そこで、

夫の関連ホテルからシェフが数人集まって

オーストラリアの食品業者を回ったり、

生鮮市場を見学したり、食博覧会などにも行った。

そこで。

シェフは職業柄、

試食という仕事も多い。

しかし、

この試食というのは、

本来の食べる楽しさ、というのは

まあ、最初だけで、

ほんとうは、

どこまで食べられるか、

という真剣勝負なのだ。

今回も、

多くのレストランを巡り、

いろいろな試食をしたらしいが、

なかなかすごかったらしい。

例えば、

朝の４時起き、

それから朝も早い生鮮市場に見学に行き、

それが終わったら、

xxxのレストランでランチ。

そのランチは

午後１時３０分から午後６時までの予約で、

９コース。

そのあと、

別のレストランで

間髪なく、

午後７時から無制限、

５コースのディナー。

はっきりいって、

１２時間に１４コース、

食べっぱなし。

あるときは、

オージービーフ、

あるときは、チャイニーズ・ダックと

肉にまみれ、

当然、ビールや地産アルコールも流し込み、

試食というより、

不健康・デブ短期養成コース？ 

しかも、すごいのは

それが毎日。

試食の品は変われど、

いい加減、食べる気力も失せる。

それでも、

いろいろ試食して

どれがいいとか、どうとか考えなくちゃいけないし、

出されたものを

もう、食べれません～

と拒否は出来ない。

でもね～、

いるんですよ、

こんな限界を超える脅威のシェフが。

そのシェフ・グループのなかの

ツワモノ、というのは、

こんな状態なのに

午前４時まで飲んでいて、

翌日６時集合というスケジュールなのに、

その６時までの２時間で

コロナのビールを

２人で５０杯も開けた、

（一人２５杯か？）

という人。→多分、寝てない。

この血糖値は上がりっぱなし、

睡眠時間は少なく

活動時間が長い、

という恐ろしくも不健康な生活だったが、

オーストラリアは冬ということで

かなり寒かったらしいが

ドバイとの気温差に風邪も引かず、

無事帰ってきた。

が、

たった１０日間ちょっとで

みんな

４、５キロ太って帰ってきたという事実。

それにしても、

オーストラリアというのは

食の宝庫らしい。

豊富な食材があって

品質も高いそうだ。

見学に行った屠殺場では、

殺してから皮をはぎ、

内臓を取り出すなど

いろいろ分担制でやっていくのだが、

屠殺してから４５分以内 に

屠殺物の温度を

２℃にまで下げないといけないので

（バクテリアが繁殖しない限界） 

それは、みんな

一心不乱に作業をしているらしい。

でも、

その血まみれになりながら

内臓を裂くナイフを

ゆっくり研ぐ姿が・・・・・・・

まるで

ホラー映画そのもの、

と夫は怖がっていた。

また、

収穫されたリンゴは、

低温、低酸素状態で管理すれば、

１年くらい鮮度を保ったまま、

さらに甘みを増し、保存されるとか。

もぎたてのリンゴより

美味しい食べ頃を

人工的に操作できるのだ。

さて、

夫が買って来たオーストラリア土産で、

私はカンガルー・マットをもらった。

毛並みはやわらかく、ネコ毛？のような

カンガルーマット。

尻尾の部分が長くカットしてあって

けっこうカワイイ。