コスモポリタン・ライフ

北京からストックホルムに帰る飛行機で、

おかしな機内サービスがあることに気が付いた。

北京を去った日は、初雪が降ったため

搭乗時間は定刻だったのだが、出発が遅れ、

その間、飛行機の中で乗客は乗ったまま待たされた。

機長のアナウンスは、

「ただいま、交通渋滞で待機中です、

いつ出発できるかわかりません・・・・・」

とか言われ、

なんだそりゃ・・・だったのだが、

待つこと、１時間半。

一回眠って起きたところで、ようやく離陸した。

さて、しばらくして機内サービスが始まった。

ご存知の通り、機内食の際にはアルコールが飲める。 

しかし、この飛行機は、

最初のサービスのアナウンスの中で、

「１回目のアルコールは無料、

２回目からのアルコールは有料になります」

という。

アルコールが有料というのも何だかおかしいが、

いかにも北欧らしいルール。

でも、

いちいち何回飲んだかなんてカウントできないでしょ、と思ったら

やっぱり誰もカウントしてない。

そして、乗務員は普通に、

同じ人に何回もアルコールをサービスしている。

なんだそりゃ・・・・

それじゃ何の意味もないと思ったのだが、

次の瞬間、もっとスゴいことが起こった。

食事の後、コーヒーや紅茶のサービスを出すカートを引いてきた乗務員は

何か書かれた看板をカートの前に差した。

それは・・・・・・

「食後のコーヒーにアルコールはいかがですか？

ウィスキー、コニャック・・・・・・」

ときて、その下には、

「１本、３０SEK」（３０スウェーデン・クローネ）＝約４８０円

あれ？今度は有料になっている！！

よく見ると、

そのアルコールは小さなボトルに入ったものだが、

食事のサービスのときと同じものなのに、

食後のサービスには有料と化す。

ほんとうに有料なのかとよく見たら、

金銭箱みたいなものを持っていたので、

今度は本当に有料らしい。

そして誰も注文している人はいない。

アイリッシュ・コーヒーを飲もうとしていた夫は

途端に「信じられない！」と首を振り出した。

夫よ、

その気持ちはわかるが、

この飛行機会社は、君の国。

同じものが食事の前と後で有料に変わるなんて、

絶対おかしい。

酔っ払い防止にもならないじゃないの。 

んな、アホな商売あるか～。