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ゆりんいたりあ日記

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2017年06月の記事

全8件 (8件中 1-8件目)

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ローマのGNAMに行く

GNAMというのは、ローマのヴィッラ　ジュウリア近くの高台にあるガッレリア　ナツイオナレ　アルテ　モデルナ（国立現代美術館）のことを言う。１９００年代初めの建築物で、観光客には全く知られない所だが、かなりいい作品があって、静かにアート鑑賞が出来る場所。個人的には、外にあるカフェテリアレストランも気に入っている。近年ここも改革が行われて、内部がかなり変わった。作品が多いので、倉庫に入っているものがイタリアは多いのだがそれを出してきて、飾ったりしたみたい。また、最近の流行で、ものすごくアヴァンギャルドなものとクラシックな作品を並べるというの、そんな感じになった。好きな作品は沢山あるけれど、例えばマッキア派作品だとか、セガンテイーニとか。だけど、歴史的な意味もあるこの建物（中庭やそれを見る回廊）が見直されて、冷房もちゃんと効いているし、良くなったかなと思う。今は、ちょうどバルセロナのカイシャコレクションから作品が来ていて、スペインの現代アートも少し楽しめる。フアン　ムニョス氏（若くして亡くなってしまったのが、とても残念）のポエテイックな、conversation pieceは、今回の売り物。さて、どうやって行ったらいいのかというと、市電が沢山通るのでそれを使ったらいいと思う。私は、ヴァチカン近くのリソルジメント広場から１９番に乗る。或は、トラステヴェレ駅から３番も通るが、かなり遠回り。美術館は月曜日お休み。８時半から１９時半。Galleria nazionale arte moderna e contemporaneaviale delle belle arti 131tel. 06 32298221

2017.06.24

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古い友人Ｍに会う

暑い夏がやって来て、（今年は6月からバッと暑い）時間のあるときに午後娘を海に連れて行く。日光浴と潮風は体にいいとされているので、赤ちゃんを連れたお母さんやお腹の大きな妊婦も見かけたりする。ローマに住むＭは息子さんが私立の高校でまだ学校がある。（普通の公立の学校は夏休みに入った。ただし、高校5年生や中学校3年生は卒業試験があるし、大学生は今試験の期間。）ので、まだ海の家（私たちが住むローマ北部に近い）には引越ししていないのだが、昨年の休暇を消化するのだと言うことで、先日いとこと海に来ていた。夏の海はちょっとしたサロンになり、日ごろ会えない人と海岸で会うことが出来たりするのがいい。特に、気の置けない友人だったりするのが、更にいい。彼女は長くロンドンにいた人で、ご主人は現在英国航空にお勤め、だからご主人は行ったり来たり。ご主人も私の古い友人なのだけど、今は暇なときに英語をローマの私立高校で教えているから自由時間は更に減って、会うのもかなりムツカシイという感じ。彼女は公立病院に勤務している。娘さんがロンドンの大学でマスターを取り終えているところで、もうすでに9月から同じ大学で英語を教えることが決まったのだと、嬉しそうだった。海岸はまだ週末でなければ人もあまりいなくて海の水も綺麗。

2017.06.22

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ピラネージ展覧会

ピラネージの名前をお聞きになったことはあるだろうか。ヴェネツイアの人だが、１７００年代半ばにローマに移住したアーチストで、特にローマの遺跡に興味があったらしいが、遺跡をもとにした奇想なエッチングで知られる。建築家としては、ローマのアヴェンテイーノの穴がある、聖マルタ騎士団の建物前広場の壁や、サンタマリアデルプリオラート教会しか実現しなかった。私が敬愛する須賀敦子さんの本にも出てくるくらい、イタリアでは有名な人なのだが、このピラネージの展覧会（エッチングなどを含めて２００点が出展）がローマのナボナ広場がある、ブラスキ館で始まった。展覧会は１０月１５日まで。月曜日お休み。１０時から１９時。ブラスキ館は最近展覧会会場が広くなり、また館内から見下ろすナボナ広場の展望が美しいので、お時間がある方にお勧めしたい。

2017.06.18

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トレヴィの泉規制について

６月１２日から規制が多少厳しくなった。トレヴィの泉は、映画甘い生活などでも舞台になったローマの有名な観光スポット。またローマにもどってこれるようにとコインを投げたり、写真を撮ったりする観光客で賑わう。あまりにも混みようがひどいので、現在入場規制を設けようと文化財管理省の大臣フランチェスキーニ氏などが提案している。今回の規制は、泉の水桶に腰かけたり、（中に入ることはもちろんダメ）泉の周りに設けられている階段周辺で食べ物を食べたりするということが出来なくなり、罰金が設けられたこと。罰金は５０ユーロから８０ユーロらしい。ので、くれぐれもご注意くださいね。

2017.06.16

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レオナルドダヴィンチ修復後の絵を観る

２年前にフィレンツエのウフィッツイ美術館館長さんがドイツ人のシュミット氏になって、内部がかなり変わった。以前ウフィッツイ美術館には仕事でよく訪れていた時期があったので、絵の配置が変わってしまうとちょっと困るなという所もはっきり言うとある。ウフィッツイ美術館は、現在年間約２百万人の観光客が訪れるイタリアでも重要な美術館のひとつだが、近年はオンラインでチケット予約が出来、予約を入れている人はあまり並ばないで（時に依るが）入ることが出来るせいもあって、例えばローマのコロッセオやヴァチカン美術館の混みよう（ここは年間６００万人入場）とは比べ物にはならないなという気がする。今回は仕事ではなくて、娘が夏休みに入ったのを記念して、美術史をもうすでに学校でやっているので、ある程度かなり分かって来た彼女の文化的養育？なんて感じで美術館見学に行って来た。ウフッツイ美術館はご存知のようにシニョリア広場から入って行ったコの字になった建物内に入っている。チケット予約が入っている場合にはコの字の建物の右にチケット交換の窓口があるので、まずそちらへ。チケットが出たら、コの字の左に行き、列がいくつかに分かれているけれども、個人の予約が入っている人は、真ん中の列に並ぶ。セキュリテイチェックがあるので、多少並ぶ。大きな荷物は原則的に持って入れないのでクロークに預けるが、結構大きな紙袋を持って歩いている人を中で見た。階段を上って行ったところ２階部分から美術館が始まる。チケットを再び見せて、見学開始。大体時代順になっているが、ジオット、チマブエ、シモーネ　マルテイーニから始まり、ピエロ　デッラ　フランチェスカなどを経て、フィリッポ　リッピ、ボッテイチェッリ。ここは大きなボッテイチェッリの部屋になっていて、昔に比べて照明もかなり良くなった。人が集まる春やヴィーナスの誕生の他にもいい絵が沢山あるのでゆっくり見るといい。トリブーナと言われる８角形の部屋は、近年修復が終わり、美しい大理石の模様の床が見られるようになった。（昔は内部に入って見ることができたのだがその代り、床を傷めないように木の板を歩いたものだった）ここは、もともとコシモ１世の息子フランチェスコ１世が作らせたもので、当時から美術品のコレクションが置かれていた所になり、現在はヴィーナスの像などを外から観ることになる。（見物は、インドから運ばれたという９９００の貝がはめ込まれた美しいクーポラ）そのあと、ミケランジェロのトンドドーニ、古代ローマ時代の彫刻ヘルマプロデイトス*男女両性具有者＊を見せて、カフェテリアで一休み。下に降りて行くと、（綺麗になったトイレが途中）そこには、カラヴァッジョやカラヴァッジョ派、ブロンズイーノ、コレッジョやパルミジャニーノがあって、現在９月までレオナルドダヴィンチも下の階に入っている。（その後、上の階に戻ってレオナルドダヴィンチの部屋ができるらしい）レオナルドダヴィンチの修復が終わったばかりの絵、「３賢王の礼拝」はかなりショッキングだった。新聞で騒がれていたように、5年半かかった調査や修復のあと、ここに戻ってきたわけだが、色がかなりついている絵は、今まで墨絵のような彼のこの絵に見慣れて来た私には、全く別の絵のようにも見えた。また隣に彼のオリジナルの絵をもとにフィリッピーノ　リッピが描いた同じテーマの絵が置かれていて、比較できるようになっている。

2017.06.14

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ヴァチカン市国の住民

先日のコリエレ　デッラ　セラというイタリア主要新聞の記事に依れば、今年４月更新された記録ではヴァチカン市国の住民の数は、４３９人。そのうち１９９人が、市民権をもたない人で、残り２４０人が市民権をもつ。一方、ヴァチカン市国の市民権を持つ人は、６０５人。そのうち過半数の３６５人がヴァチカン市国内に住まない人で、残り２４０人のみが中に暮らすという。＊ややこしいですね＊市民権は永久のものではなく、例えば、スイス衛兵のようにヴァチカン市国で働く人に一時的に法皇から与えられるもので、（といってもヴァチカン市国でお勤めする人は通常市民権は持たない）市国内で市民権をもつ両親から生まれた子供は、１８歳まで市民権をもつことができる。市民権は、例えば中で暮らす枢機卿１６人と外交官２１人、聖職者３７人、スイス衛兵１０５人、聖職者でない人男女５４人がもつという統計が出ていた。ミステリーの多いヴァチカン市国で、日本人にも興味津々の場所でもある訳だが、年々住民の数は減っているということだ。中で暮らす住民には、さまざまな特権がある。薬屋、スーパーマーケット、ガソリン屋など、イタリアで課される税金を払わずに買い物をすることができる。買い物には、俗にローマっ子が言う、「司祭おじさんカード」という配給カードをもたなくてはいけない。ただし、市国の門が夜中１時に閉まってしまうので、時間を過ぎて帰宅する場合にはベルを押して、スイス衛兵に門を開けてもらい、名前をチェックされる。（門は朝６時１５分前にまた開く）電気技師のピエルパオロは、３人の子供と奥さんと一緒に２５年前から市国内で暮らす。やはり市国内で暮らす人がめっきり減ったと話している。（子供たちはイタリアの学校に行っていたが、お友達が近所にいないので寂しかったようだと話す）ここで暮らすのは、教会のためと思って奉公してきたと話す。家賃は払わないけれど、電気代など消耗したものは払うという。ただし、この中では外と違って２４時間仕事に巻き込まれる可能性が多いという。

2017.06.12

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展覧会「スパルタクス」を観る

スペイン階段からも徒歩１０分の距離なのに、観光スポットには通常入らない、アラパキス。アウグストス帝が作らせた平和の祭壇で、バラバラに発見された彫刻のかけらをうまく修復して、美しい彫刻が見られるようになっている。＊今は白い彫刻だが、昔は綺麗に彩色されていたものだった＊そのアラパキスの彫刻をおいている建物が近年とてもモダンになり、（リチャード　マイヤーという現代建築家の作品）下の部分は展覧会場として使われている。小さいながらも、興味深い展覧会を時々しているので、個人的に注目している。(10月からは北斎の展覧会が始まる）今回は、古代ローマ共和制時代の奴隷だったスパルタクス（剣闘士だった）というタイトルがついた展覧会で、内容は古代ローマの奴隷制について。奴隷制は、古代ローマに実は始まったものではないのだけれど、組織的な面で、古代ローマの奴隷制が、実際にローマの繁栄を支えていたということだ。見世物に使われた動物が世界中から連れてこられたように、奴隷も多くの場合、特に戦争で捕虜になったものだが、世界中から奴隷が連れて来られる商いがあった。奴隷のパーセンテージは、１０％と言われているが、都市の場合には、３０％にも及ぶと展覧会では書いてあった。＊お金持ちは、例えば、家周りのことをする奴隷のほか、床屋の奴隷、医者の奴隷、マッサージ用の奴隷、散歩用の奴隷とものすごい数の奴隷を持っていたという＊スパルタクスの反乱も、最後にものすごい数の奴隷がみんな磔になったが、奴隷が主人を殺した場合、その家の奴隷がみなむち打ちのあと、磔で殺されたという。ただし、奴隷にも、ランクがあって、畑や鉱山で働かされたりする場合は鎖につながれて大変な仕事だが、奴隷を管理する奴隷がいたり、主人に自由にしてもらうことが出来たりということもあった。展覧会では、さまざまな奴隷に関するものが展示されているが、その中で確かポンペイで見つかった美しい金の首飾りやブレスレットは、奴隷ながらも、主人に愛されたことを示すもので、ちょっとホッとする。この展覧会の中では、１０人の有名なフォトグラファによる写真も展示されていて、（古代ローマではなくて、近年の奴隷扱いをされて働いていた少年とかの写真）この古代ローマの奴隷制から、現在も実は世界でまだ実存する奴隷制について考えるというものになっている。ARA PACIS *SPARTACO*　２０１７年９月１７日までLungotevere in Augusta ９時半から１９時半まで毎日チケットは展覧会のみは１１ユーロ　アラパキスの彫刻も兼ねてみる場合には１７ユーロ（ローマパスやローマ行きの国鉄新幹線の切符を所有する場合には割引あり）

2017.06.05

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手作りのチョコレートショップ

朝晩は涼しいのだけれども、日中はすっかり暑く（３０度くらい）なり、我が家がある海の近くは、週末海に行くローマっ子たちでもう賑わい始めている。こんな暑いときにチョコレートはちょっと季節外れかも知れないが、ローマにひとつ手作りのチョコレートショップがあるので（手作りのジェラートも美味しい）ここで紹介しておこうと思う。　場所はパンテオンとナボナ広場の少し北。３枚のカラバッジョの絵がある教会、サンルイジデイフランチェージ教会の前の通り、スクロファ通りをまだ北に上って行き、右手の小さな通りステレッタ通りの左にある、ジェンナロ　ボットーネ。本店と工場はナポリになるが、小さいお店ながら、店内も綺麗だし、チョコレートもとても美味しいので、興味がある方は機会があったらどうぞ。ちなみに、日曜日もお店はやっていて、１０時から２０時くらいまで。gennnaro bottonevia della Stelletta, 27tel. 06 6861703

2017.06.04

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