「〈超訳〉論語 自分を磨く200の言葉」を読みました
多くの偉人たちから愛され、日本人の道徳観の柱とも言える『論語』。しかし“とっつきにくい”というイメージから、敬遠している人も多いのでは?本書は、論語の中から岬竜一郎氏が現代の荒波を力強く歩むための言葉を厳選し、そのエッセンスだけを読み解くことにより「どんな人からも学ぶことができる」「悩んでもどうしようもないことは悩まない」など、不朽の名著がかつてないやさしさで甦ります。世の中が乱れて住みにくくなると「論語」がもてはやされると言われています。それはなぜか?論語は、複雑な人間関係の中で人として何を守るべきか、その心構えと実践を説いた本であり、日本人の道徳観の基本であり、さらには自らの道徳実践の”ものさし”だからなんですね。ところが、論語は”儒教の聖典”と呼ばれ、政治家や経営者達が座右の書としているためか「難しい」というイメージが先行し、読む前から拒否反応が起きてしまう傾向もあるようです。そこで、論語で使用されている「漢文」をあえて使用せず、新しく現代語訳したのが本書なのです。確かに読みやすく、孔子の言葉もとても良くわかる様に編集されているのですが、漢文の論語を読んだことのある方にはかなり読み応えの無い著書になるかと思います。やっぱりある程度の漢文あっての論語なのかな?残念ながら、論語独特の「味」がまったく無くなってしまっているような気がしました。と、いいつつも気になった論語を一編ご紹介しましょう(^^;)~ 外見と中身のバランスがとれた人 ~内面が高潔な精神の持ち主でも、外面に表れた言動が礼を欠き、徳にそぐわないとその人は野卑な田舎者となる。反対に内面が下劣であるにもかかわらず、外面をうまくとり繕って美しくしている人は、これはちょうど心にもない美辞麗句をつらねた公文書のようだ。内面と外面がほどよくバランスのとれた人物を初めて立派は人といい、この状態を「文質彬彬(ぶんしつひんぴん)」という。これを一言で漢文にすると「文質彬彬として然る後に君子なり」となります。【参考】本書より論語とは・・・今から約2,500年前の中国で誕生した、孔子とその弟子たちによる「言行録」のこと。孔子の死後、孫弟子達が中心となって孔子の言行を忘れないようにと記録し、紀元前一世紀頃に統合整理され、今日の「論語」になったそうです。オススメ度:★★☆☆☆(あまりオススメしません、でも論語初心者にはオススメです)「超訳」論語自分を磨く200の言葉