「いちばん危険なトイレといちばんの星空」を読みました
自転車で世界を一周した著者(石田ゆうすけ氏)が見た、感じた「世界一」の数々です。危険な場所、危険なホテル、危険なトイレ、大峡谷、巨大滝、遺跡、星空、メシがうまい国、メシがまずい国、うまいビールなどの全30篇。184回もパンクしながら約9万5,000キロの自転車旅を綴った、前作「行かずに死ねるか」では、世界87カ国を訪れ、旅の期間もなんと7年半もかかったそうですが、帰国後に行った講演などで必ず寄せられる質問は「○○が一番だったのはどこか?」なんだそうです。そんなに聞かれるんだったらいっそのこと「独断による世界一」を決めてしまおう!という意味も込めて書いたのが本書です。「行かずに死ねるか」の続編とは言いつつも、前作では書ききれなかったエピソードや、内容そのものもまったくカブってないので、新鮮な気分で読むことができます。しかし、この著者の文書能力や表現など、どれをとっても素晴らしいですね。読んでいるだけで自分もその場で体験しているような満足感に浸ることができます。ぼくも海外旅行の際にはいつも感じることですが、日本から海外に出ると、時間がゆっくり流れているように感じるのは気のせいでしょうか?気のせいではないんでしょうね。いかに日本人がせかせかと日々暮らしているかがわかるような気がします。ぼくもそんなせかせか人間の一人なんでしょうけど(笑)本書で取り上げている著者独自の世界一からいくつか抜粋すると、遺跡部門では一つがメキシコのウシュマル遺跡。あの階段、高所恐怖症のぼくには完全に登頂不可能ですね。仮に昇ることができたとしても、まず下りることは不可能だと思います。頂上で「エ~ン、エ~ン」と泣くかもしれないです。下りられない場合は、どうなってしまうのでしょうか??ちょっと視点がズレてしまってゴメンナサイm(_ _)mそれと87カ国の旅で最も印象に残っているのはアフリカとインドだそうです。サバンナの草原が揺れ、動物の群れが静かに草を食べ、太鼓の音が響く。そんな褐色の大地に沈む夕陽・・・う~ん、行ってみたいですね。見てみたいですね。人類が生まれた場所だということを、意識の根底で感じるのでしょうか。インドは、インド人のあのまとわりつく様な視線が・・・ちょっと勘弁です(>_