このページは「k.t1579の雑記帳」です

そういう気がしている。すでに比例代表制度や小選挙制度が順次、導入をされてきているけれども結果的に良くなった実感を得られない。たしかに今の制度がなければ民主党が政権を獲得することも叶わなかった。しかし私たちは単に自民党以外の政権を選んだだけにとどまってしまった様だ。

むしろ民主党という自民党以上に原理主義的な急進的な主義主張を唱える集団の一部によって日本外交そのものが結果的に毀損されたというネガティブな面だけは誰もが否定できない事実である。しかも自民党が幼稚な民主党の外交政策を国会として内閣をフォローしなかった失策も否めない。

ＥＵ以上にＡＳＥＡＮは多様な国家や地域を抱える。そのことを前提として考えた場合に日本外交は相当に複雑な多国間関係を取り扱う必然性を内包している。だから安易にアメリカとの同盟関係だけに依拠するのは危うい選択である。外交プロセス正常化は私たちの想像以上に時間がかかる。

私たちの関心が端的に言えば冷戦崩壊後は消費税導入に象徴される様な内政問題に極端にシフトをし過ぎている。それは結果的に市民の政治参加を促した側面もある。それを一事的な政治的コストとして理解するだけの余裕が日本に残されているのか。その意味では政治改革は時間を空費した。

私たちはロッキード事件以降、肝心の日本の国家的な進路という本質的な問題を忘れてしまって、いたずらに政治家に単純化を強い続けてきた。それが結果としてはロクでもない国家観を持てない政治家たちを大量に産み出し、彼らが自分たちの国家的な利益を危うくさせる顛末を招いている。