今回は機体上面です。公表されている写真は僅か3点。図面は怪しいものが2点かな。側面透視図もありますが、どこまでが真実なのか分かりません。左斜から撮られた写真を頼りに小骨「リブ」を数えましたが既存図面と数が合わない。最後は写真を優先して作図しました。ここで悩んだのが補助翼「エルロン」の形状と面積。翼構造の主要部材である桁「スパー」は2本桁になっているのですが後桁(rear spar)はかなり前にありそうです。既存の図面では補助翼取付け位置が後方に寄っているのですが、私はあえて桁に添って作動するよう支直しました。飛行中は絶えず上下を繰りかえすわけですから、しっかりと桁にリンクしているはずだし、作動をつかさどるホーン類もこの桁にそって配置されていると想像するからです。そうは言っても補助翼面積が大きすぎる…。考えるに後桁が前よりなのは、前回述べた主翼の作動機構に関係するのではないかと言う事。ピボットを軸にして取り付け角度が変わるのですが、それを支える柱基部が前よりにあるがゆえに自然とそうなった。あるいはこの完全なプッシャー式のカシャネンコの場合はトラクター式に比べ、低速時にはプロペラ後流の恩恵を受けられないがゆえ、利きをよくする為に面積を大きくしたのか。こっちかな(笑)
ここらあたりご存じの方がいたらぜひ御教示戴ければありがたいのですが…。