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2005.12.29
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カテゴリ:社会風俗
●湯切り
ラーメンの美味さの要因は、“スープ”と“麺”に大別される。
本日は麺について述べます。

といっても、ラーメンの麺は、日本そばのそれと違い、その店で製造から
する所はまず無い。
製麺工場にオーダーを出すのが通常である。
製麺屋は、店がオリジナルを希望する場合は工夫して新作を作り上げる。
だから、“麺が美味い”のは、ラーメン屋の技術でなく、製麺屋の技術なのだ。
つまり、麺の美味さは、製麺屋の実力で5割がた決まる。

では、残りの半分は何か?
それは、“湯切り”である。

閑話休題。その前に、

大型の寸胴鍋で茹でる理由は、湯温が安定しやすいからだ。
低温な生の麺を入れたときに湯温が下がってはいけない。 だから、大型に
するのだ。
つまり、麺を茹で始めたら最後まで安定した温度でなければならない。
それなのに、ちょこちょこ箸で持ち上げて様子を見る愚弄が少なくないが、
ワタクシにいわせれば、論外である。
茹であがる時間は、湯温がいつも一緒なら、必ず同じ時間に茹であがる。
箸で硬さを見る必要はないのだ。
また、ヒトの感覚時計は、不正確で当たり前だ。 だからこそ世の中には
キッチンタイマーがあるのだ。ベテランと呼ばれるようになっても、必ず
タイマーを使うべきだ。
(ワタクシは、施術のなかで牽引(筋肉等を引っ張ること)を利用することが
あるが、必ず、タイマーや掛け時計の秒針を確認している。しっかりと
30秒を越えるために。)

そして、ついに湯切りである。 「ただ、水分を切ればいい」のではない。
本来湯切りとは「湯斬り」と書くのだ。
武士が刀で斬るとき、「ただ、相手の体に刀を置いて引くだけ」だろうか。
いや、それでは斬れない。 腰と気合が入っていないと斬れないのだ。

麺も同様で、腰と気合が入っている人が湯斬りをすると、麺に腰が入る。
ワタクシは、こういう人をマイスターと呼ぶ。
マイスターには無駄な動きがない。 湯斬りをすると決断したら、サっと
上げ、腰と気合を入れて3回湯斬りをし、器に移すだけだ。
(マイスターは必ず3回になる。)

若輩者は、まず無駄が多い。湯切りをいつまでもやっている。まるで、
ダンスを踊るように、大道芸人が芸をするように麺をもてあそんでいる。
そんなことしていると、麺が冷えるだけだ。ふやけるだけだ。
そして、腰と気合が入っていないから、それが麺に移る。
結果、茹ですぎと組み合わされると、出来上がりは最悪“うどん”である。
ラーメンを注文しているのに、うどんを出されても困る。
こういう時、ワタクシは半分程度で残す。
そして会計時に「ご馳走様」と言わず、「お勘定お願いします。」と言う。


横尾けいすけ





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最終更新日  2005.12.29 19:52:35
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