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2007年04月19日
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カテゴリ:アジア映画(07)
韓国ドラマをほめたことはほとんど無い。ハングルの勉強ということもあって毎週1~2本は見ているのにもかかわらす、である。日本のドラマもそうだけど、それほどに私のドラマに対する不信感は大きい。あまりにも都合の良い話の展開。過剰な台詞。そして緊張感の無い映像。それらが鼻についてしまうわけだ。でも一方では、それらがある程度見出すと麻薬のように心地よい習慣になってしまうのでついつい毎週数日は寝る前に見てしまう。

と、という書き出しで何を書くかというと、この「砂時計」(原題モレシゲ)はまだ全24話中の18話しか見ていないのであるが、さすが最高時70%近い視聴率をとっただけあり、緊張感がずっと持続していて、見ごたえがある。初めて全話見終わっていないのに褒めようと思う。

「砂時計」
出演:チェ・ミンス/コ・ヒョンジョン/イ・ジョンジェ/パク・サンウォン/パク・クニョン/ナム・ソンフン/チョン・ソンモ
脚本:ソン・ジナ
音楽:チェ・ギョンシク
演出:キム・ジョンハク

セリフが非常に少ない。一つのセリフの持つ意味が大きい。映像と音楽と演技によって多くのことを語る。時代背景をおろそかにしないが、説明的描写が極端に少ないので、まるきり韓国現代史を知らなければ理解するのが困難な場面が多々ある。もちろん韓国の人たちにとっては自明のことばかりなのだろう。

三人の主人公はそれぞれ「恨(ハン)」を抱いている。両親とも不運の死を遂げ、貧民層よりヤクザの道を選ぶ、テス。貧しいが、父親の思いを継いで司法の道を選ぶ秀才でテスの親友のウソク。最初はウソクと、あとでテスと恋仲になるカジノ王の娘、正義感の強いヘリン。三角関係は韓国ドラマの定番ではあるが、ドラマの緊張感はずーと続く。

7~9話にかけて1980年光州事件の描写が出てくる。この韓国独裁政権終末時における内乱鎮圧事件の描写は一部映画「ペパーミントキャンデー」でも描かれているが、このドラマほど詳しく描いている作品を私は知らない。

光州事件のときヒロインは学生運動をしていて、KCIAの追及を逃れて釜山に潜む。海女のおばさんの家にかくまってもらうのだが、無学の海女でさえ、時の政府には反発を抱いている
海女「光州のほうでは何か大変なことが起きているらしい。」
ヒロイン「えっ、でも新聞では何も報道していない。」
海女「新聞が何か真実を書いたことが今まで一回でもあったかね」
本筋とは関係ないが、このセリフがとても印象に残った。
韓国ではそれほどに70年代、新聞の信用は地に落ちていたのだろう。だからこそ、韓国では大新聞社を追われた男たちが作った左派系新聞ハギョレ新聞は、いまでもある程度の信頼を勝ち取るし、インターネット新聞が日本より早くしかも徹底的に広がっていたのだろう。それが,ノムヒョン政権のデジタル革命に繋がっていく。日本とインターネットの土壌が違うということはこのようなドラマのなんでもないセリフからも見ることが出来る。

現代のようにマスコミが日本人の世論に決定的な影響を与えるような情況を変えなくてはいけない、という危機意識が私にはある。けれども、いくらインターネットで頑張っても、即韓国のようにはいかないだろう、という根拠はこのあたりにある。

‥‥‥というようなこととは別でも、純粋にドラマとして
モレ(砂)シゲ(時計)お勧めです。

参考記事
光州・全州・釜山への旅(2)(真ん中あたりに光州の国立墓地に言ったときのことを書いてある)

『韓国のデジタルデモクラシー』あるいは日本の小さな希望

「韓国民主化への道」岩波新書 池明観





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最終更新日  2007年04月19日 23時53分39秒
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