テーマ:映画館で観た映画(8381)
カテゴリ:日本映画
今年の2月に公開された『歓喜の歌』に続く地方都市を舞台とした音楽・群像・喜劇である。
北海道のとある町が舞台である。 七浜高校合唱部のソプラノパートリーダー、荻野かすみ(夏帆)は、自己中心的で自意識過剰な女の子。 自分の歌声とルックスに自信満々の彼女は、イケメン生徒会長・牧村(石黒英雄)から写真のモデルをたのまれ有頂天になってしまう。 ところが、意気揚々と歌っている瞬間の顔を“産卵中のシャケみたい”と嗤われ、あえなく自信喪失。あつさりと退部を決意する。 まわりの者に説得されて、にラストステージのつもりで参加した夏祭りの合唱祭でも、ただ一人下を向いてやる気ゼロのかすみ。 そんな時、番長の権藤洋(ゴリ)が率いる湯の川学院高校のヤンキー合唱団の魂の込もった熱い歌声を聞き心動かされたかすみは、忘れかけていた歌への熱を取り戻してゆく。 高校の合唱部を舞台に描く青春・音楽ストーリー。 自意識過剰だったヒロインが、挫折を経験して“合唱”の真の魅力に目覚めていく姿をコミカルに、 かつ感動の歌力(うたぢから)で情感豊かに描き出す。 番長の権藤率いる湯の川学院高校の不良合唱部が魂を込めて歌いあげる、尾崎豊の「15の夜」に圧倒される。 心に深々と響いてくるド迫力だ。 このところ、お母さん役が定着しつつある薬師丸ひろ子であるが、 尾崎豊の「oh my little girl」を歌っているシーンの薬師丸ひろ子がカッコいい。 権藤でなくても、ひれ伏してしまう。 この映画、かなり強引に話を作ってしまっているところもあるのだが、 『うた魂♪』というタイトルがしめすように、歌の魂が観客の心に熱く伝わってくる。 「キモい(気色わるい)」だの「コクる(告白する)」といった女子高生のコトバもワタクシらの年代の者には、笑える。 ところで、今の高校生や大学生は、尾崎豊を知っているのだろうか? やや傾向は違うのだが、湯の川学院高校の不良合唱部は、 『4分間のピアニスト』を連想させるようなところがある。 『4分間のピアニスト』は、 クラシック音楽礼賛の映画かと思わせておいて、 ラストの4分は、ヒロイン・ジェニーの魂を込めた自己表現であった。 ここの全身を駆使しての自己表現が観客の胸に深く刺さった。 『うた魂♪』はシャケ、『歓喜の歌』はキンギョでしたな。 うた魂♪ オリジナル・サウンドトラック 楽天ブックス うた魂♪オフィシャル・コーラス・アルバム 【ポイント2倍●11日am9:59迄】映画「4分間のピアニスト」オリジナル・サウンドトラック/サントラ[CD] Joshin web CD/DVD楽天市場店 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Apr 11, 2008 02:16:26 PM
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