ウルヴァリン X-MEN ZERO
ここ数年、その作品の出発点となる誕生の秘話を物語る映画が台頭を占めている。「スターウオーズ/エピソード」然り、「バットマン/ビギンズ」など原点からの回帰とも言うべき製作側の趣向がなされている。X-MENシリーズも第4弾にして、この作品の誕生に纏わる内容で「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」が誕生した。小生早々とこの映画観てきました。逆算するかのような綿密な計算の基に脚本が書かれた秀作だと思った。というより理屈抜きに楽しめる今秋の大作である。幼少時代に驚異的な能力を持ち、覚醒以来、普通の人間としての幸せを捨て、幾多の戦争の中に身を投じて生きてきたヒュー・ジャックマン演じる主人公ローガン。ケイラという女性と出会い、初めて人間として生きる喜びを知る。だが彼女は兄ビクターに殺されてしまう。兄を倒すため謎の巨大組織と取引したローガンは、最強の戦士となるべく地上最硬の超金属アダマンチウムを全身の骨に移植する改造手術をうけ、「ウルヴァリン」という名の人間兵器に生まれ変わる。獣のような闘争本能と人間としての心の間で葛藤するローガンと、野獣と化した兄ビクターとの複雑な関係。巨大秘密組織が仕掛けた恐るべき陰謀と、ウルヴァリンの記憶を失わせる裏切り。今作品は最も過激なヒーローの誕生、そして復讐の物語のエピソードだといえる。ご存知、驚異的な治癒能力と高度な戦闘能力、すべてを切り裂く超金属の爪を武器に持つ危険な男、ウルヴァリン。最強にして謎めいた過去を持つ孤高のヒーローの、壮絶かつ壮大な知られざる物語が遂に封印を解かれた。圧倒的業績で全米2009年上半期最高の週末オープニング記録を樹立した本作で、ウルヴァリンを演じるのは、トップスターの地位を不動のものにしたヒュー・ジャックマン。監督には『ツォツィ』でアカデミー賞最優秀外国映画賞を受賞したギャヴィン・フッド。『クライシス・オブ・アメリカ』のリーヴ・シュレイバー演じるセイバートゥースやスカーレット・ヨハンソンの夫としても知られるライアン・レイノルズ演じるデッドプールなど、多彩かつ強烈なキャラクターが続々登場する。特殊能力を持つ強敵たちとの臨場感あふれるハイパー・バトルやスピーディーでダイナミックなチェイスなど、アクロバット的でありながら、人間として可能なアクションの限界に挑んだ見せ場が全編に炸裂する。2009年映画界下期のスタートに相応しい超怒級のハイパーSFアクションを存分にお楽しみあれ!