Blogに6C33C用ヘッドホンアンプ用のE88CC/6CJ86DJ8球を買おうと書いたら、DWs会長が「俺持ってる」とのこと。いただくことにしました。(何でも持ってるなぁ・・・)
なぜカウンターポイントユーザーの会長がE88CCを持っているのかと思ったら、昔森下森川アンプをたくさん作ったそう。つまりご存じのオーディオ専科です。(なんでもやってるなぁ・・・)
で、いただいた球は
SIEMENS E88CC GOLD PIN
Amperex 6922 GOLD PIN
です。
ただシーメンスは箱にはE88CCとあるものの、球にはなんの印刷もない。シーメンス、テレフンケン、フィリプス等の球は白色が剥がれやすい印刷のため、掃除や挿し換え時に剥げ落ちてしまうことが多いらしい。そうなると元の管名がわからなくなって、間違った箱にしまえばそれっきり・・・。
この球はいかに?
一方アンペレックスには印刷がありますが、E88CCとも、6CJ86DJ8とも書いてありません。書いてあるのは「6922」です。シーメンスの箱にもE88CC 6922と併記されているので大丈夫そうですが・・・
これもいかに? (6922=E88CCと知ったのは後の話)
6C33CヘッドホンアンプのHALTRON 6CJ86DJ8を抜き、シーメンス E88CCを差し込みました。
ん?
ヘッドホンから音は出ます。ただし、全然ゲインが稼げません。ボリューム位置10で、通常の3くらいではないか? これは球の不具合なのか、そもそも種類が異なるのかわかりませんね。
技術顧問にうかがったところ、
その場合の可能性として、ヒーター配線(規格)が異なる12AX7(ECC83)等の球であることが考えられます。
(所定電圧12.6Vに対して半分しかかからないからヒーターが暗い筈)
テスターお持ちですよね? 球の4-5番ピン間には導通がある筈です。
このどちらかのピンと、9番ピンとの間にも導通があれば12AX7系、なければ6DJ8系であると言えます。(ごく大ざっぱに)
早速テスターで試してみたところ、シーメンス球は4-5番ピン間には導通がありましたが、4 or 5番ピンと9番ピンの間に導通がありません。ということは、E88CCなんでしょうが。。。
いずれにしても使えないのではいたしかたありません・・・会長、ご返却いたします。
アンペレックス6922は快調。
ワタシにはヘッドホンアンプの回路はわかりませんが、6C33Cヘッドホンアンプ付属の球(HALTRON 6CJ86DJ8)とアンペレックス 6922はずいぶん印象が異なりました。
6CJ86DJ8がフラットならば、ずっと火を通してなかった(であろう)6922は、ベースラインに耳が行きがちな音なのです。これはどちらが優れていると言うことではなく、差し替えを楽しむ、というのが良さそう。そもそもこの6C33Cヘッドホンアンプのコンセプトは、昨今の低歪み・広帯域ではなくて、(聴く曲に合わせて)ノリの良さ&低価格ですから、どちらもマッチしています。
倖田來未 / キューティーハニーは6922で、ケツメイシ / さくらは6CJ8で、Japan / Talking Drumは6922で、Spandau Ballet / Trueは6CJ8で、Human League / Mirror manは6922で、Bruce Springsteen / Magicは6CJ8で、とそんな感じです。
その後DWs会長から、他のブランドの6922が見つかったとの連絡あり。是非お借りして試してみたいと思います。
(ヘッドホンアンプの球の差し替え試聴は、動かなくていいから楽でいいな~)