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長久手南クリニック [全151件]
先週、5月21日(木)の14:00-16:00にドクターイワタが「長久手の福祉を考える会」(長久手交流プラザにて開催)に招かれ、認知症講演『認知症は改善しますよ』を行った。一般向け講演は今回が初めてであり、医学用語をなるべく避けて一般の方々にもわかりやすい言葉遣いに心がけた。 「長久手の福祉を考える会」の方々意外にも、長久手町近隣から認知症に興味のある方々、約60名に集まっていただけた。 前半は認知症についての概論を行った。 1.認知症は85歳以上では約1/3、90歳以上では約1/2の方々に見受けら、決して希ではないこと。 2.認知症は病気であり、早期発見、早期治療が必要であること。 3.認知症外来では、”認知症かどうか”、”脳のどの部分に機能低下が見られるか”を見極めるために行う ”時計描写テスト(CDT)(頭頂葉機能テスト)”や”改訂長谷川式簡易知能検査(HDS-R)(側頭葉機能テスト)”が一番大切であること。 4.画像検査(頭部CT、頭部MRI、脳血流シンチなど)はあくまでも補助診断であり、認知症の種類を見極めるために必要であること。 5.画像検査のみで認知症を診断して大丈夫だという医者は信じるなと言うこと。 6.認知症には治療可能な内科的認知症(甲状腺機能低下症、ビタミンB12欠乏症、葉酸欠乏症など)や外科的認知症(水頭症、慢性硬膜下血腫など)が含まれること。 7.認知症(変性疾患)は10人の認知症患者さんがいたら、アルツハイマー型認知症6名>レビー小体型認知症2名>前頭側頭型認知症1名=脳血管性認知症1名の割合である。 8.アルツハイマー型認知症(ATD)は、側頭葉と/または側頭葉が萎縮しており、アリセプト有効であること。脳血管性認知症(VaD)との混合型が含まれること。 9.レビー小体型認知症(DLB)は、頭部CT画像上、純粋型DLBでは脳萎縮はなし〜軽度、移行型DLBではアルツハイマー型に類似していること。幻視、動作ぎこちない(易転倒)=パーキンソン症状、急に症状が変わる(たとえば5分でも)などの特徴があること。 少量のアリセプトでは有効であるが、通常量では副作用が出ること。 10.前頭側頭型認知症(FTD)は、ピック病など反社会行動、常同運動、甘い物好き、盗みなどの特徴があること。比較的記憶保たれること。興奮性薬剤アリセプトは基本的に投与しないこと。 11.脳血管性認知症(VaD)は、かなり広範な脳梗塞病変、両側性深部白質病変が原因になること。 12.アリセプト5mg投与により異常興奮が出ている場合には7日間中止してから減量した量を再開すべき事。 13.暴言、暴力、妄想、幻視、徘徊、独語など陽性症状(興奮系周辺症状)には抑制系薬剤(グラマリール、セロクエル、コントミン、リスパダール、抑肝散など)を投与することで介護がしやすくなること。 後半は症例検討を行いながら「認知症は的確な治療により改善する」ことを示した。 1.レビー小体型認知症では、治療前HDS-R6/30点から治療後1ヶ月HDS-R26/30点に回復する奇跡の復活をされることがあること。そこまでは行かないにしても、治療前HDS-R19/30点から治療後1ヶ月HDS-R27/30点、治療前HDS-R19.5/30点から治療後1ヶ月HDS-R24.5/30点、治療前HDS-R17/30点から治療後1ヶ月HDS-R26/30点と奇跡に近い復活をされる方が多く見られること。 2.アルツハイマー型認知症でも治療前HDS-R19/30点から治療後1ヶ月HDS-R26.5/30点に回復することがしばしば見受けられること。 3.210名分纏めたところでは、平均2.19点の改善が見られたこと。周辺症状の治療のため抑制系薬剤のみ使用およびアリセプトを減量した場合を除けば、改善度はさらにアップすること。 4.フェルガードが有効であること(詳しいことは以前ブログに書きました)。 5.嚥下機能回復がNewフェルガード(*GA100mg/包) 2包が有効であること。誤嚥性肺炎を繰り返していた胃瘻経管栄養患者にNewフェルガード(*GA100mg/包) 2包を開始し、4週間後、経口摂取可能になり、その後、誤嚥性肺炎の合併はないこと。 6.介護と医療の連携が重要であること。 7.介護に家族・医療情報を、医療に家族・介護情報を迅速且つ的確に取り入れることにより、介護サービスの充実ならびに医療の質の向上を図ることが出来ること。家族、介護、医療の連携により、認知症患者さんや御家族が安心して療養生活を行うことが出来ること。 8.介護の情報の活用により早期発見が可能になり、早期治療が可能になったこと。 9.「各部署が情報をキャッチボールするような形で、すべてその患者さんの情報を共有しているという風にしない限りは、なかなか良い介護もできないし、良い医療もできないということだと思います」、NHK クローズアップ現代 H21/3/3(火) 10.「医師一人では限界があり、将来的には各地域に一人ずつ認知症専門の往診医を置いて、お互いに連携していく必要があると思います」NHK ウィークエンド中部 H21/4/11(土) 11.「在宅介護医療ネットワーク」は在宅介護や医療を良くしようと考えている介護および医療職の方々に登録をしていただき、患者さんやその御家族がより良い介護サービスや医療サービスを自由に選択することを助けようとするシステムであること。 今後も一般向け講演を行い、認知症の早期発見および早期治療の重要性、介護と医療の連携の重要性についての啓蒙を行っていきたい。 Last updated May 27, 2009 11:14:25 PM
先週、5月14日(木)の18:30-19:30に第17回認知症在宅ケア勉強会を開催しました。今回はドクターイワタがピック病について講演しました。 前半はピック病の診断および治療方法について説明しました。 1.ピック病は前頭側頭型認知症に属し、暴言、暴力、盗みなどの反社会的行動、甘い物好きなどの偏食、ギャンブル、買い物などの金銭浪費が特徴的であること。 2.他院でアルツハイマー型認知症と診断されてアリセプト投与で大暴れして中止した経験があること。 3.診察時に座らないこと。興奮していて下記4.の認知症検査や頭部CTが出来ないことがあること。 4.時計描写テスト(頭頂葉機能テスト)や改訂長谷川式簡易知能検査(側頭葉機能テスト)では比較的高得点であることが多いこと。これは前頭側頭型認知症では、まず前頭葉機能から落ちて、次に側頭葉機能が落ちていくことから説明できる。 5.頭部CTでは前頭葉萎縮(”大仏の頭”のように前頭葉のみ脳萎縮が見られる)、前角拡大(前角が”ミッキーマウス”の両耳のように見える)、片側性海馬萎縮(それに伴って側頭葉が”ナイフの刃”のように見える)が特徴であること。 後半は15例の症例検討を行いながら、上記1−5による診断方法、下記のような治療方法について説明した。 ドクターイワタは”前頭葉機能回復”と命名している。 1.まずは、コントミン(12.5) 1-6Tで抑制を図る。 2.フェルガード100M (*GA20mg/包) 2包で開始して1ヶ月毎にフェルガード100Mを1包ずつの割合で漸増する。 3.フェルガード100M5-6包まで漸増後、コントミンの漸減を図る。 4.最終的にはフェルガード100M5-6包のみで抑制可能になる。 この方法でほとんどのピック病を含む前頭側頭型認知症は驚くほど穏やかになった。フェルガード100Mにより前頭葉の活性が上がるため脳全体に抑制がかかるようになり、抑制系薬剤を減量できると考える。 *GA = ガーデンアンゼリカ=神経細胞新生および神経突起伸長作用 Last updated May 26, 2009 01:29:37 AM
H21/5/10、午後2時から4時まで東名古屋医師会主催でドクターコウノの認知症講演が日進市民会館で開かれた。H21/2/14、同場所で開催された講演会には会館ほぼ満席の約1000名が駆けつけた時に比べると1/4に満たない参加者でもったいない感じがした。 相変わらず、軽妙な話しぶりに会場全員が引き込まれ、あっという間に1時間の講演が終了した。私が講演中にメモしたことは、 1.アリセプト改善率70%、悪化率15%(易興奮のため介護しにくくなる) 2.アリセプトは10ヶ月進行を遅らせる 3.アリセプトで涎が増加することがある 4.遺伝的アルツハイマー型認知症は全体の5%(ApoE4/4は3倍ADになりやすい) 5.アルツハイマー型認知症は昼間徘徊、脳血管性認知症は夜間せん妄 6.Binswanger型梗塞はすり足歩行、尿失禁 7.正常圧水頭症の頭部CTでは傍大脳鎌脳溝拡大、頭頂部脳溝消失 8.高コレステロール血症100人に1人甲状腺機能低下症 9.万引きする人の20%がピック病 10.医療保護入院のほとんどが要介護3 11.セロクエルで体が傾いたら、姿勢が改善するまで中止して洗い流す。その後、再開する。 12.レビー小体型認知症は一度でも(入院中だけでも)幻視が出たことがあれば強く疑う 13.レビー小体型認知症はドーパミン過量で食欲低下、幻覚、妄想が出現する 14.フェルガード1包で33杯分の米糠 15.脳萎縮が先、認知機能低下が次。認知症機能低下がない脳萎縮が見つかった場合にも将来のことを考えると治療を開始すべきである。 16.正常圧水頭症/アルツハイマー型認知症で歩行不能な患者にアリセプト1.5mg、Newフェルガード2包、グラマリール40mgで歩行可能になった。 17.前頭側頭型認知症末期のパーキンソニズム。ドーパミンは無効。Newフェルガード2包。 いろいろと含蓄がある話が聞けて幸せだった。やはり、ドクターコウノのお話は面白い。名古屋フォレストクリニックの予約は700名に達しており、H21/7の開院までには1200名を目標にしているそうだ。ドクターコウノと協力体制が出来たら素晴らしいと感じた。日々地道に診療を続けて行こう。 Last updated May 11, 2009 03:28:38 AM
長久手南クリニックの「認知症への取り組み」が下記のように放映されます。 3月3日にクローズアップ現代で放映されたものに、更に、デイサービスとの連携および緊急往診などが追加されます。 中部7県下での放映になりますので、中部地区にお住いの方、是非、ご覧下さい。 ----------------------------------------------------------- 2009年4月11日(土) 午前7:30〜8:15 NHK総合 ウィークエンド中部(東海北陸7県) ----------------------------------------------------------- 認知症ケアは連携で 医療と介護の密接な連携によって、認知症の患者により適正なケアを行おうという取り組みが名古屋市郊外で進められています。訪問診療をする医師と30以上の介護事業所が1年余り前にグループを結成して始めたもので、これだけ多くの事業所の連携は珍しいといいます。 医師は介護職から患者の暮らしぶりの情報を得た上で治療を行い、介護職は医学的知識をふまえたケアを施します。患者の症状安定や、家族への安心感につながっているといいます。連携の拡大を図りながら、ケアの充実を目指すグループの取り組みをお伝えします。 Last updated Apr 17, 2009 00:43:49 AM
認認介護による悲痛な事件から何を学ぶべきなのか。 危険信号はいくつも発せられていました。介護と医療との連携があれば、介護と医療にもう少し認知症の知識があれば、事件を未然に防ぐことが出来たのではないかと思います。 ドクターイワタは番組の最後に登場しました。短い時間でしたが、介護と医療の連携、認知症勉強会、情報の共有の大切さを視聴者に伝えられたと思います。 今回の番組作成に当たり、NHK富山のスタッフの多大な努力に敬意を表します。素晴らしい番組に仕上げられたと思います。 残念だったのは、デイサービスとの連携について取材および撮影されたにも関わらず、番組内で取り上げられなかったことです。患者さん、ご家族、デイサービスの方々に辛い思いをさせてしまい、反省しています。 マスコミへの登場はこれを最後にして、人生を楽しみながら、日々、地道にゆっくりと歩いていきたいと思います。 今日も笑顔で往診です。 Last updated May 26, 2009 01:22:15 AM
3月3日(火) 午後7:30 NHK総合 クローズアップ現代 なぜ死なせてしまったか〜認認介護の悲劇〜 長久手南クリニックの認知症への取組が、3/3(火) 7:30-8:00pm NHK総合 クローズアップ現代で放映されることになりました。「認知症に対する介護と医療の連携」がテーマです。是非、ご覧になって下さい。都合により3/2(月)に変更になる可能性もあります。詳しくは http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku2009/0903-1.html#tueをご覧下さい。 日々、地道に努力して参ります。 今後とも宜しくお願いいたします。 Last updated May 26, 2009 01:19:48 AM
11月24日および25日にこのブログへの4回の書込で混合診療についてのご指摘頂き有り難う御座いました。健康食品であるフェルガードについてはあくまでも患者さんおよびその御家族の判断で直接、グロービアから購入していただくのが基本です。今後は誤解のないように表現に留意して記載していこうと思います。 2月14日(土)にドクターコウノが日進市民会館で講演されます。どのような会になるのかとても楽しみです。 ここまで来ることが出来たのもみなさまの協力がお陰であると感謝して、今後も日々、地道に診療していこうと思っています。しばらく、ブログを休止しておりましたが、また、色々なことを書いていこうと思っています。 Last updated Jan 25, 2009 2:37:05 PM |一覧| |
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