この世に不思議なことなど何もないのだよ。関口君
12月22日小雨の降る中を新宿ミラノ1へ行ってきました。ちなみに今回は小栗さんのお話ではありません。ごめんなさいm(__)m魍魎の匣の初日舞台挨拶です。 京極さんの小説は以前から怪しげなところというか、妖しげなところが好きで戦後特有なカストリっぽい感じがなんとも魅惑的ででも、読み終わった後がとても恐くて困ってしまう。伏線が縦横無尽に張られていて最初は混乱。クラクラしてるうちに、いろんな出来事が繋がってきて気がつけば自分はくもの巣にかかっていて身動きがとれず目を開くと目の前の大きな蜘蛛が今にも襲い掛かってくるような…。蜘蛛の糸にぐるぐる巻きにされて恐いんだけど、それが心地良いような。いかん考えただけで迷宮にはまってしまった。舞台挨拶のお話でした。 10時からの上映で、まず最初に映画です。舞台挨拶は観た後。午後の舞台挨拶では上の写真のようなイベントがあったようで残念でした。京極堂シリーズは既に「姑獲鳥の夏」で映画化されていますがあの世界が映像化されたら現実味を帯びてさらに恐くなりそうでまた予告のいしだあゆみさんの絶叫が恐ろしくて劇場へは行けませんでした。TVで見ただけなので、映画館では「魍魎の匣」がはじめてです。 ネタバレ多少あります。ご注意ください!!! 小説の舞台が見事に映像化されていました。榎木津と久保の出会い、戦争シーンから始まります。阿部さんの榎木津ピッタリですね。もう少し線が細くて色白だとなお良いのですが。中禅寺はキャラクターが「姑獲鳥…」の時より人間味が出ているというか人間らしくて良かったです。ちょっとイメージと違うけど実在感がありました。中禅寺の登場シーン、書庫の本を整理している後姿がしびれました。ピンと背筋を伸ばして、あぁ京極堂だ。髪型も今回の方がイメージにあっている気がします。関口と鳥口が訪ねていった時の振り返りながらの笑顔。圧巻だったのは御箱様の教団本部で祈祷の文句を言いながらステップを踏むシーン。最後はチャップリンからフラメンコダンサーのステップ。すばらしい。小説を読んで一番印象的だったのは箱の中の少女が「ほぅ」って言うとこ。どんな風になっているか一番楽しみでした。一番最後に出てきましたね。想像していたのと違ったけど、なかなか良い感じで綺麗でした。エンディングテーマの東京事変さんの音楽もピッタリでした。「金魚の箱」、アルバム「娯楽」の3曲目 娯楽 金魚姫を抱く もうなんか なんだか眠りたいよ 血の色 永遠はないよ 「箱から丸い金魚落ちたよー」 結局、女は強い男は弱いってことかな。陽子も敦子も加菜子も千鶴子も雪絵もみんな強くて美しい。特に陽子。最後の楊貴妃など、すべて吹っ切れて人生の再スタートにふさわしい華々しさ。ちょっと恐いくらい妖艶。1つ残念だったのは、風景がやっぱり上海に見えてしまうこと。家並みとか運河とか、戦後とはいえ東京には見えないですね。架空の街って設定だったら良いかな。あと、箱館がちょっとね…ん~。配役では今回は関口役が永瀬正敏さんから椎名さんに代わりました。関口らしい感じが出ていたように思います。オリジナル感も出しつつ。中禅寺と榎木津と関口の3人のシーンはとっても息が合っていました。同い年だから出せた雰囲気かな。他の人が入り込めない感じ。妬けます。あれがアドリブだっていうんだから本当にえらい方々です。映画が終わって、いよいよ舞台挨拶です。司会はおなじみ伊藤さとりさん。今年は何度伊藤さんにお会いしたことでしょう。伊藤さん、今年はお世話になりました。魍魎の匣の舞台挨拶のお話はこちら http://blogs.yahoo.co.jp/satorinmisya/29052942.html舞台挨拶では堤さんはスーツをビシッときめてらして、SPの尾形さんがいらっしゃるようでした。原田監督と椎名さんもスーツ、阿部さんはジーンズでちょっとラフな感じ。田中さんはクリスマスっぽい可愛らしい感じ。京極先生はいつもの着物ですね。監督からお一人ずつ舞台へ紹介されて出てきましたが田中さんが出てこられた時に客席から「麗奈ちゃ~ん」って声がかかりました。初めてでビックリしちゃった。先生の時はなぜか笑い声、あの衣装に対してなのかな?一人ずつご挨拶まずは、原田監督 雨のそぼ降る中、来ていただいてありがとうございます。 ミラノ座の舞台に立つのは20年ぶりです。その時は郷ひろみが隣にいました(笑) それくらい昔ってことで。…観客動員を増やして行きたいと思ってます。よろしく。続いて堤さん 僕は役者なのでヒットするとかしないとかあんまり重要じゃなくて (椎名さんがおいおいって感じのリアクション) 良い役者さんと良い監督と仕事ができるのが幸せなんですが(笑) 試写を見て本当に面白かったので、たくさんの方に見ていただきたいです阿部さん (目の上に手をかざして)すごい入ってますね~(笑) この作品がヒットして、ヒットしてね(堤さんに向けて)(笑) 次につなげられるよう頑張っていきたいと思っています椎名さん この3人はみんな東京オリンピック生まれなんですが、 この映画はオリンピックに出ているようなそんな高揚感があります。 金メダルをとれるようみなさんよろしくお願いします田中さん お父さんが福岡で試写を見てくれてすごい面白かったといってくれました。 父も楽しめたように大人も楽しめる娯楽作品になっていると思います。京極先生 この映画と同じ名前の小説を書いた者です。今日はありがとうございます。 みなさんびっくりしたと思いますが、一番驚いてるのは僕です。 このびっくりの輪を広げていただきたいです。思い入れのあるシーンは 原田監督「京極堂が御箱様の本部に乗り込んでいくところです」苦労したシーンは 堤さん「人生での苦労はありますが(笑)苦労はありませんでした」撮影の合間は 堤さん「寝てるか、しゃべってるか」3人で意気投合したシーンは 阿部さん「アドリブで3人で同時に喋るシーンが1分から2分になって困りました」 監督「ネタ切れで困ってるシーンは特典映像にいれます」(笑) 椎名さん「書庫、書庫ですよ、本の置いてある。書庫(笑)の2階のシーン。 映画は少しずつ撮って繋げるんですが、そんなこと知ってるか。 3分くらい長く撮って舞台チックな芝居で…」 (堤さんが椎名さんのお話が長いのでマイクをくるくるさせて「まいて!」の指示) 「すばらしいと思いました!!」撮影中はどんな扱いをされましたか (阿部さん、堤さん、椎名さんが一斉に田中さんを見る) 田中さん「先輩の目がすごいするどいんですが(笑) 男の子たちが秘密基地を作っているように夢中で楽しんでいるのが 伝わって、そんな大人の方ってすばらしいと思いました」面白かったシーンは 京極先生「宮藤さんが『どの凧が好き』『眉毛どうしたの』っていうシーン」最後に堤さん「お願いします。これが分からないやつは馬鹿だという感じで宣伝してください」原田監督「今ナショナルトレジャーと良い勝負してます。でもナショナルトレジャーを負かしたいです。 初詣に行ったら雑踏の中で携帯で大きな声で「『魍魎の匣』面白かった」と言ってください」舞台挨拶は約30分ほど、みなさん結構お話してくださいました。最後舞台から退場される時、お知り合いがいらしたのか堤さんは軽く会釈をされていました。最初から最後まで笑いが絶えない楽しい舞台挨拶でした。グッズも充実してました。ほんと色々あって…。枝折りは中身が見れない。選べないんです。そうだ、まだ中身まだチェックしてません。期間限定の魍魎饅頭は800円四角い箱にミッシリとつまっています。魍魎饅頭以外は通信販売されてますね。またプログラムが新書サイズで内容も充実。他に「姑獲鳥の夏」のプログラムやグッズなども売ってました。映画はもちろん舞台挨拶も本当に楽しかった。チャンスがあれば「魍魎の匣」もう1回観に行きたいです。機会を作ってくれたブロガーさん、ありがとうございました。お礼はまた改めてちょっとだけ小栗さんの話24日から「りの君」再放送がはじまりましたね。懐かしかったぁ。「佐野泉」良いですね。「中津」も良かった。今週は輪廻もあるし、BSでは古都も放映されますね。古都も真一くんだったんだなぁ。またしても見れませんが(T_T)輪廻は以前に録画したんだけど、最後の優香ちゃん見てこわくなって見れてません(^^ゞホラーは苦手です。