カテゴリ:食物アレルギー情報
ゴマアレルギーの最終編です。
ゴマは最初に書いたように、寛界がとても遅い食品の1つと考えられています。この治療法としては、症状がでる場合、もしくはアナフィラキシー体質の場合は完全除去が鉄則で、食べても症状が出ないのであれば、原則として除去は必要ないそうです。しかし、スコアがあがりやすいため、家庭内ではゴマを用いた料理を作らないこと、惣菜・外食利用でも、あえてゴマを使っていると思われるものは利用をしないことが基本だそうです。そのため、たまたま加工品にごく少量入っていたくらいなら、症状が出ない限り、気にしなくても良いそうです。ただし、それも月に2回程度なので、いかにゴマというのはやっかいなものかと… このように、ゴマは注意をしないといけない食品にもかかわらず、アナフィラキシー発症のデータがまばらなことから、今年6月のアレルギー表示奨励義務から外れてしまいました。ゴマアレルギーをもつ方には非常に残念であるとともに、外食・惣菜利用の機会を減らされたようなものです。 アレルギー対応食品として販売されている商品の中にも、ゴマが使用されている例は少なくありません。例えば、調味料では、アレルギー対応醤油の名目で小麦・大豆アレルギーの方対応でも、大麦・ゴマ・塩が原料でした。某社の5大アレルゲン・添加物・保存料なしの「ふりかけ」3種類には、必ずゴマが入っています。 前回書いたように、ゴマへの感作を予防するには、2歳くらいまでは完全除去をした方が良いそうですから、上記の乳幼児向けの便利なふりかけも、アレルギー予防の観点からは要注意かもしれません。月齢的にかなりあがり、消化能力が大人並に近づいてきた頃(一般的には3歳頃)から、上記のゴマ入り商品を他の商品と回転で用いると良いのかもしれません。 さらに、そうめんなど乾麺の原材料に油脂類が使われています。その油脂類がごま油であることがあります。特に、手延べそうめん、手延べうどんがこれに該当することが多いのではないかと思います。原材料表示には、ゴマ油と書かれていることもありますが、植物性油脂類としか書かれていないこともあるため、ゴマアレルギーの方はご注意下さい。また、乳幼児(特に離乳期)へのそうめん利用は注意をした方が良いと思います。これはゴマ油という観点もありますが、油脂類利用という点からです。 <参考> 乾麺の規格 これは乾麺の分類や規格について書かれています。乾麺への油脂類の使用など、新たに知ることが多いです。 (情報提供:玲央のははさん) 20004.11.21追記 <幼児へのゴマの与え方のポイント> ★ゴマは1日に1-2粒が限度(目安:2歳くらい) ★ゴマペーストや炒りゴマ、ふりかけなどのゴマは酸化されやすいので、なるべく購入しないこと (口に入る頃には、すでに酸化がはじまっているようです) ★炒りゴマなら、与える直前に、自分で生ゴマを炒ってから、指でつぶして与える方が良い ★できる限り、ゴマおよびゴマ製品は与えない方が良い ◇ゴマを含まない、おすすめのふりかけ類 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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