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みなさん、こんにちは。 フラットワイパー装着後、雨の中を600kmほど走る機会がありました。小雨の半乾き状態で1回だけ激しいびびりが出たことと、ガラス曲率の関係で左ワイパー先端が休止位置で3cmほど浮いてしまうことを除けば、今のところ良好です。後者にしても、有効視界にはほとんど影響はありません。 さて、表題の件。 先日、フィアット500のツインエア・エンジンの技術解説を書いたのですが、そのときに思いついたのが、直列3気筒エンジンの振動対策です。 今後、過給によるダウンサイジングはますます盛んになると思いますが、過給器を付ければコスト高となるため、気筒数減もセットで考えることが重要になると考えられます。それを先取りしたのが、フィアットのツインエア・エンジンで、なんと875ccの並列2気筒です。 僕の独自研究でも、各メーカーのエンジン設計者に聞いても、「自動車用ガソリンエンジンで最高効率が狙えるのは、単シリンダー当たり450cc前後」になるとされていますが、このエンジンもまさにそこを狙って仕様を決めたということが推測できます。 しかし、並列2気筒で等間隔爆発とするには、クランクピンは同位相360度となり、一次振動が発生してしまいます。そこで、ツインエア・エンジンは、1次バランサーシャフトを付けて対策しているのですが、究極の低フリクションを狙うなら、バランサーシャフトの駆動損失はもったいなく見えてくるわけですね。 そこで思い出したのが、日産がマーチに搭載するHR12DE型直列3気筒エンジンです。フライホイールにアンバランスマスを付けることで、ピッチングの起振力の方向を水平方向に変え、車体伝達しにくくするというアイデアで、最小限の仕掛けで必要充分な効果を得られる良い方法だと思います。 で、僕がこれを見て考えたのが、「直列3気筒のクランクって、1プレーンじゃあかんのか?」ということです。 通常、3気筒エンジンのクランクピンは、240度の等間隔爆発になるように、120度ずらして設計されます。すると、軸直角方向にアンバランスが生じますから、クランク軸がミソ摺り運動をしようとしてピッチング振動が生じるんですね。 ならば1番と3番を同位相として、2番をそれと逆位相にして同一平面(1プレーン)にしてしまい、2番のピン重量を2倍にすれば、クランクピンまわりにも軸直角方向にもアンバランスは生じない=直列4気筒のクランクシャフトと同じバランスにできるではないか、と考えました。もちろん、ピストンやコンロッドの質量も、2番だけ2倍にして釣り合わせます。 当然、爆発は等間隔にはならず、180度ー180度ー360度と「不整脈」のようになりますが、これによって生じる起振力は、質量のアンバランスによるそれよりずっと小さいはずで、アイドリング以外では気にならないレベルに収まるはず。バランスさせるために余分な重量が必要ですが、バランサーシャフトと異なり駆動損失はありません。 すでに誰かが考えついて、実機を作ったりしているかもしれませんけど、これで性能がどうなるか、確かめてみたいものです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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