男の眼から見た冬ソナ (7)
冬ソナの良いところは、くどくないところだと思う。全体的に程好く調和がとれている。ユジンの揺れ動く気持ちも、東京ラヴストーリーのカンチのそれと違って適度に描かれている。あまりゴチャゴチャにならずに済んだのは、ジュンサンがチェリンとすっぱり別れた為で、これが四角関係だったら男としては見るに堪えれない泥沼だったも知れない。また、かつての日本のドラマでは回想シーンが毎回と言っていいほどあったものだが、冬ソナは最小限に抑えられている。 ラスト近くで、ジュンサンを除く4人が集まって屈託の無い笑顔を見せているシーンも好きだ。一瞬、子供を抱いたユジンがヨンヒョクと映り、オッと思うのだが、次の瞬間、ジンスクとヨンググの子とわかり思わず安堵してしまった。ここあたりの心憎い演出も、見る側にはたまらない。そしてラストのシーンも、余白を残した感じで程好い。西洋の映画みたいにアングルもきまっていてとても美しいラストだと思う。