まてぃの徒然映画＋雑記

ノンストップクライムアクション！いやもう、これいいですよ。ぜひぜひ観てくださいっ。
杜[王其]峰（ジョニー・トー）組の面々が顔を揃えた中で、これまで数多くの脚本を担当してきた游乃海（ヤウ・ナイホイ）の監督デビュー作は、「PTU」を思わせるような緊迫感がずーっと続くサスペンス。

トー組常連の任達華（サイモン・ヤム）、林雪（ラム・シュ）、邵美[王其]（マギー・シュウ）、そして演技派粱家輝（レオン・カーファイ）たちの中に放り込まれた映画初出演の徐子珊（ケイト・チョイ）は､そのままストーリー中でベテラン揃いの情報分析班の一員となった『子豚』のよう｡『子豚』が宝石店強盗との死闘の中で情報分析班として一人前になっていくように､徐子珊もこの映画でトー組にもまれ､見事に映画女優としてのデビューを飾った｡


とにかく最初から息が詰まるような緊迫感は特筆もの。宝石店襲撃を近くのビルの屋上から冷静に見つめる影の男（粱家輝）、ファットマン（林雪）を尾行するときの『犬頭』（任達華）の指示による見事な連携プレー、そして公園で影の男を見つけてからの『子豚』と『犬頭』の尾行、残忍冷酷に職質してきた警官を殺す影の男、監視班の立場を忘れて仲間の警官を救おうとする『子豚』、そして新たな誘拐犯の監視とそこに通りがかる影の男、通りの名前を告げながら尾行を続ける『子豚』、カフェで『子豚』のフォローに入る『犬頭』。。。


ときどき指令室にいる邵美[王其]の画面に移って、現場の声が聞こえるだけで手出しができないもどかしさが映し出される。まるで尾行班を見ている観客の心の内を代弁するかのよう。

警察側もいいんだけど、粱家輝をボスとする犯人グループもいい味出してんだよね。一仕事終わった後のバーベキューではくすっと笑える場面もあったりして。しっかり警察側とのカーチェイスやガンアクションもあり、そして何より粱家輝の危険な雰囲気、いつもは数独をやってるんだけど常に周囲にアンテナを張り巡らして、時折その本性である凶悪さを見せつける。


香港電影金像奬で見事、新人監督賞と新人俳優賞を受賞して、またまた楽しみな監督と女優が香港に誕生しました。

配給：トルネードフィルムのサイトはこちら（公式HP作ってほしかった。。。）
予告編がこちらで見れます。

2/8　渋谷シネマライズ