カテゴリ:最近のことの日記
発達障害のある幼児児童生徒の指導に当たって、あなたが特に留意したい事項はどのようなことですか。あなたの考えを具体的に述べなさい。
※下の入力ボックスに、解答をキーボードで入力して下さい。 ※解答は800~1000字程度でまとめてください。 ※解答時間は60分以内です。60分を超えると通信が切断され、解答内容がクリアされますのでご注意ください。 ※解答作成後は、右上の【提出】ボタンを押下し、提出を完了してください。 通常学級の中での発達障害のある幼児児童生徒の存在は、平成24年の文科省調査でその可能性のある児童生徒の割合が小学校で7,7%、中学校で4,0%とされて話題となった。が、その時初めて存在したわけではなくて、以前からもいて、学校教育は彼らの特性に配慮しない強制的な指導をして、彼らをずっと追い込んでいたのである。 時に、私は重度重複障害の自閉症者の父である。すでに成人した彼が「知的な遅れのある自閉症」の診断を受けた約20年前、自閉症についての文献を探すのに苦労したのを覚えている。インターネットも今ほど普及していなかった当時、中学校教諭だった私は養護学校に異種間異動することでしか知識や指導方法を得られなかった。子どもの送迎などもあり、その後は時間講師として中学校に戻り、通常学級や特別支援学級で授業を担当しているが、今こうして「教員免許更新講習の必修科目」の中に、発達障害を学ぶことが入ったことに隔世の感と喜びがある。ただ、現場では、教員が発達障害の知識を得ても、有効な指導をしていない場面もまだ多くみられる。自戒を込めての話であるが、自分が留意している、そして今後も留意したい事項は次の2点である。 一つは、発達障害のある生徒が通常学級の中にいることを意識して授業を進めること。中学校社会科においては言語的な説明のみにならぬように、視覚的な資料を並行して使用したり、資料集や地図帳などを使う時「○○ページを見てください」と言った時は黒板にもその数字を書くなど、ちょっとしたことを面倒くさがらずにやるようにしている。ユニバーサルデザインの授業…とまではいかないが、彼らにわかりやすくすることは、他の生徒にとってもわかりやすい授業である。その配慮を様々な場面で怠らないこと、常に意識することが留意点である。授業内容そのものも構造化を進めていくことが重要であり、こちらは自分の力量不足もあってなかなか難しいが、ICT教育が進んでいく中でその可能性が広がるように感じている。 もう一つには、「この障害はこういう特性があるからこう指導すればよい」と決めつけないことを留意している。20年前より、知識もついて経験も積んだ。が、似たタイプの生徒を以前指導したからといってその指導方法を当てはめようとすると失敗することもある…と肝に銘じて、目の前のその児童生徒を白紙の状態でしっかりと観察・分析するよう心がけている。もちろん、以前と同じパターンで通用することもあるが、「目の前のその児童生徒が必要としている支援は何か」という命題を、常に個人レベルでも考えることが重要だと思っている。合理的配慮が法律的にも認められるようになった今なら一層、そうした支援がしやすくなったと言える。 集団全体の指導とその中の個人への配慮、その両輪をうまく使って発達障害のある児童生徒に向き合っていきたいと考える。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020/04/19 06:08:30 PM
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