「シャンバラ」勇者の道 <8>
<7>より続く
トゥルンパは、シャンバラ・トレーニングというコースを残したようだ。その骨子は、「シャンバラ 勇者の道」としてこの本にも残されているわけだが、その詳細は、実際にその門を叩いて見なければわからないだろう。でも、この本を手がかりに、できる範囲での理解をもうすこし進めてみようと思う。
この本の日本語版は、チベットの降龍が表紙になっている。だから龍が意識されていることは間違いない。だから、まずは、自分なりの修養の道のプロセスをとりあえず、プロジェクトDと名づけておく。Dはドラゴンの頭文字。そして、チベット語の龍ドルクの頭文字でもあるし、ABCDの4つめのシンボルでもある。シャンバラ・トレーニングにおいては、勿論、龍は重要なポイントだが、そこにいたるまでに3つのプロセスがあり、また、それらと4つの組み合わせによる働きが重要である、とされている。
早飲み込みの私は、もう少し腰をおちつけて、ゆっくり時間をかけて理解していく必要がある。以前、読んだところでは、4つの霊獣に例えられている。1)虎、2)雪獅子(スノーライオン)、3)迦楼羅(かるら)、そしてようやく4)龍がやってくる。
龍は精力的で、力強く、堂々としている。だが、これらの龍の性質も、虎の温和さ、獅子の活気、迦楼羅の豪放さの上に初めて成り立つ。p214
まずは、虎の温和さ、獅子の活気、迦楼羅の豪放さ、というものの存在を理解しておかなくてはならない。そして、最終的には、導き手が必要だ。
旅を続けて、四つの尊い性質の道を歩み、真正な存在を成就するには、旅の道案内を、あなたに道を示してくれる達人の勇者を持たなければいけない。究極的には、利己心またはエゴを捨て去るために、生きた人間の実例が不可欠なのだ---すでにそれを成し遂げた人がいたら、それを手本にすることができる。p220
トゥルンパはすでになく、シャンバラ・トレーニングのシステムもよく理解していない私は、まずその導き手としては、Oshoをイメージする以外にない。だから、Oshoとシャンバラの融和性を深めながら、なお、その「四つの尊い性質の道」に至るまでの道を遡って、スタート地点を確認する必要がある。
測り知れなさが理想とするのは優しいエネルギーに満ちた、秩序正しく活気にあふれた世界を創造することだ。だから測り知れない勇者は急いだりはしない。きちんと最初から始める。p216
ひぇ、そうだそうだ。まずは、最初からはじめなくてならない。このシャンバラ・トレーニングって、どっこからはじまるんだっけ。なるほど、<2>あたりまで戻らなくてはならないようだ。
勇者の道に至る鍵となるもの、「シャンバラの理念(ヴィジョン)」の最初の原理とは、ありのままの自分を恐れないということだ。実のところ、自分自身を恐れないということ、それが勇敢さの定義なのだ。p29
おう、そうか。まずは「ありのままの自分を恐れないということだ」。この言葉は重い。そうありたいとずっと願ってきているはずだし、そうであるはずだ、ということは分かっているのだが、それを本当にできているだろうか。今日のところは、まずここを確認しておくに留めよう。そして私の場合は、案内役の存在の確認、ということになる。
つづく