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地球人スピリット・ジャーナル1.0

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2009年4月1日

地球人スピリット
・ジャーナル2.0


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2008.07.16
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「力道山のロールスロイス」<1>くるま職人想い出の記
中沖 満 1982/06 グランプリ出版 222ページ
Vol.2 No.0189

 Oshoの門弟である私ではあるが、別に常にOshoのロールスロイスに関心を持ちつづけてきたわけではない。たまたま某SNSで話題になったので、ついお付き合いのつもりで書き込みを始めたら、なんだか止まらなくなってしまった。

 最初はOshoのロールスロイスを追いかけていたのだが、やがて、ロールスロイスが独立した検索キーワードになった。そして、「力道山のロールスロイス」という本があることを発見した。そして、なんとかその本を見つけ出したのだが、その本が私の手元に到着する前に、「ロールスロイス」をそっちのけで、私はいつのまにか、新しいマイブーム「力道山」に取り込まれてしまったのだった。

 ようやく到着したこの本で当ブログのテーマを「力道山」から「ロールスロイス」へ軌道修正し、「ロールスロイス」から「Osho」へ原題復帰したいと目論んでいるのだが、さてうまくいくだろうか(笑)。

 著者は1932年生まれのくるま塗装職人。この本を書いた1982年の段階で、すでに35年間、その仕事ひとすじに生きてきた。著者の務めた修理工場は、明治時代より人力車にウルシを塗る会社だった。そこから発展して板金塗装工場になったのである。

 著者が最初にロールスロイスの塗装を手掛けたのは20才前の時。それだけ会社において信頼されるほどの腕を持っていたということなのだろう。そしてそれから10年ほどして、二台目のロールスロイスの塗装を依頼されることになる。それが力道山のロールスロイスだった。

 ついに力道山が王者の車に乗る日がやってきた。
「力道山だが、これからすぐロールスロイスを塗り替えに持ってゆくから工場のいちばん良い場所を空けて待っていてくれ」という電話があって、それからすぐその車は姿を現わし、空けてあった工場の真ん中へ入ってきた。
p95

 ロールスロイスは今でこそ珍しくないが、そのころは戦後のモデルは英国大使の公用車くらいしかなかったから、この日、お伴も連れずにひとりでやって来た力道山は今までのうちで一番嬉しそうな顔をしていた。

 「チャンピオンになったからには乗ろうと思っていた車」と語り、「世界一高価な車だから世界一、造りもいいだろう。俺はそう信じたからこいつを買った。もっとでかいのもあったが自分で転がすのにはこのシルバークラウドが手頃だ。ロールスらしからぬ走り方をしてみるつもりだし、道の悪い所へでも山の中へでも、泥の中へでも毎日連れてゆくさ。そしてどこもこわれなければ、この車は今まで俺が買った車の中でいちばん安い車になる」と上機嫌で語った。p96

 たしかにオープンのスポーツカーに乗っている力道山を見ても砂利道を走っているようだ。スピードもオフロードも、なんでもやりたかったのだろう。

 「まだ300キロしか走っていなんだ。オッカァを真ッ先に乗せてやりたいんだ。だからさっき、動かさないでくれといったのだ。キレイに仕上げてくれよ」p97

 ここで言われているオッカァとは、1963年に結婚したばかりの22才の田中敬子さんのこと。彼女もその著書で力道山が「結婚の記念として、ロールスロイスも購入していた」p119と証言している。

 力道山がロールスロイスを手にいれたという話が広がった時、(世が世ならばプロレスラーにロールスを売るなんてなかったろうに)という陰口があったことはあったが、ぼくにとって力道山のロールスはひとりの男が血と汗であがなったものに間違いなく見えた。p99

 日本ではまだ自家用車を持つ家庭など、ほんの一握りの時代であった。モータリゼーションが爆発する前の時代のことである。

 力道山が死んだ、と知らされたとき、あんなに完成を楽しみにしていたロールスはまだ仕上がっていなかった。知らせを聞いた社長が、「徹夜で仕上げて納めようよ」と言い、皆で徹夜して仕上げて納めた。
 黒に見える濃紺に仕上がったシルバークラウドは悲しいことに葬式にピッタリの色だった。そしてあれほど乗りたがっていたあるじは小さな箱に入ってオッカァに抱かれて乗って、濃紺の車は悲しい役目に間に合った。
p99

 

 合掌

 

<2>につづく






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Last updated  2008.07.17 09:59:32
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