仕事人の情報

日本の百貨店が抱える問題

私たちが百貨店で買い物するとき、
　消費者に接客し、商品説明し、推奨してくれる販売員のほとんどが、
　実は百貨店の社員ではありません｡
　百貨店に商品を納入している納入業者が派遣した販売員なのです｡
　たとえば、
　コートや婦人服で有名な三陽商会という企業は、
　４４００名の販売員を百貨店に送り込んでおり、その人件費は三陽商会が負担しています｡
　百貨店の売り場で接客している販売員の８割から９割は、納入業者が派遣した人たちなのです｡

日本の百貨店は小売業を営みながら、
　接客し推奨する活動に自社の社員を少ししか投入していません｡
　そこに、
　日本の百貨店の大きな問題があり、
　百貨店の経営基盤の脆弱さもこの派遣販売員制に根ざしています｡


「スーパー入門　マーケティング」から
1995年発行



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