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音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2009年08月12日
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アメリカのロックが進むことになる道筋を作った功績は再評価されるべき


 ザ・バーズ(The Byrds)は、ジム・マッギン(後に宗教的理由からロジャー・マッギンと改名)、デヴィッド・クロスビー、ジーン・クラークらがロサンゼルスで結成したバンドで、本作『ミスター・タンブリン・マン(Mr. Tambourine Man)』は1965年にリリースされた彼らのデビュー作にして代表作である。

 ビートルズ的なロックサウンド、ボブ・ディラン的なフォークサウンドが特徴で、いわゆるフォーク・ロックの代表的グループとされる。単純に言ってしまえば、ビートルズとボブ・ディランの間に位置するとされるグループである。実際、聴いてみると、初期ビートルズ的な香りのするサウンドでもってフォーク的な曲をやっている、というのが一般的な印象かもしれない。

 けれども、この「ビートルズとディランの間」という言い方で終わらせてしまうのは、あまりにも過小評価だと思う。英国から出てきた新手のロックグループ「ビートルズ」と、フォークの世界で相応の立場を確立していた「ディラン」。この2つの要素を結び付けるという発想がどれほど革新的であり、その後のアメリカの音楽シーンに与えた影響がいかほどであったのかは、再評価されてしかるべきだと考える。実際、バーズの「ミスター・タンブリン・マン」(ディラン作)を聴いたディラン本人が"ぶっ飛んで"、"こんな風に演れる奴は他にいない"と言ったという逸話もあるらしい。

 さらに、バーズというバンド自体のその後の展開を見れば、単に上記2つが「結びついた」のではなく、それら2つを「意図的に結びつけた」ということがわかる。本作が出た1965年の翌年(66年)には、サイケデリック・ムーヴメントを先取りしたような楽曲を発表し、もう少し後の1968年にはカントリー色を取り込んだアルバム(『ロデオの恋人』)も発表している。つまるところ、バーズの革新性は偶然性の産物というよりは、彼らの意志で意図的に作りだされたものであったという点にある。

 当然、その意図的な試みは、他に影響を及ぼしていく。ディランはエレキギターを手にロック界へと進出してくる(1955~56年)。ビートルズの『リヴォルバー』(1966年)にもバーズの影響があるともされる。そして、1969年には、バーズを脱退したデヴィッド・クロスビーが、クロスビー・スティルス&ナッシュ(CS&N、後にニール・ヤングも加わり、クロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤング=CSN&Yとなる)に参加、西海岸ロックシーンの重要な潮流を作っていくことになる。

 こうした流れの中で考えた時、バーズ初期の功績はきわめて大きいと再認識できる。すべての原点がここにあったわけである。そして、そこに輝く原石が1. 「ミスター・タンブリン・マン」であり、同じく本アルバムに収録された3.「スパニッシュ・ハーレム・インシデント」、7.「オール・アイ・リアリー・ウォント」、11.「自由の鐘」といった楽曲たちなのである。



[収録曲]

1. Mr. Tambourine Man
2. I'll Feel A Whole Lot Better
3. Spanish Harlem Incident
4. You Won't Have To Cry
5. Here Without You
6. The Bells of Rhymney
7. All I Really Want To Do
8. I Knew I'd Want You
9. It's No Use
10. Don't Doubt Yourself, Babe
11. Chimes of Freedom
12. We'll Meet Again

~以下、ボーナス・トラック~
13. She Has A Way (別ヴォーカル・ヴァージョン)
14. I'll Feel A Whole Lot Better (別ヴァージョン)
15. It's No Use (別ヴァージョン)
16. You Won't Have To Cry (別ヴァージョン)
17. All I Really Want To Do (シングル・ヴァージョン)
18. You And Me (インスト)





 
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