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音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2010年04月08日
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ラテン系姐御のどこかしら哀愁をたたえた楽曲群


 ロックの姐御と言えば、これをお読みの方はどういったアーティストを思い浮かべるであろうか。イギリス系のロック好きならプリテンダーズのクリッシー・ハインド(参考記事はこちら)を思い浮かべる方もいるかもしれない。あるいは米ロック界ならジョーン・ジェットが姐御キャラとしては一番手だろうか。はたまたボニー・レイットの姐御ぶりも同じように定着している。日本のロック界だと、白井貴子あたりがそのイメージに当てはまりやすいかもしれないし、あるいは浜田麻里や中山加奈子(元プリンセス・プリンセス)、もうちょっと上の世代だとアン・ルイスなどを思い浮かべる人もいるかもしれない。こうした姐御イメージが当てはまるアーティストとして、ラテン系ロック界でのNo.1は、筆者の独断と偏見において、圧倒的にこのセシリア・トゥーサン(Cecilia Toussaint)である。

 セシリア姐は、メキシコの首都であるメキシコ市の出身。1958年生まれなので、今年で52歳を迎えるということになる。現在は二人の子供がいるとのことだが、もともとは音楽一家で生まれ育ち、ジャズ・ピアニストのエウヘニオ・トゥーサンは彼女の兄にあたる。70年代後半に音楽活動を開始し、ラ・ノパレラ(La Nopalera)というグループで活動した。80年代半ばにソロとなってから頭角を現し、早くからロック姐御なイメージが定着していった。その後、テレビの連続ドラマや映画への出演、映画の吹き替えなど多彩な活動を続けている。年を重ねても(そして子をもうけてからも)姐御イメージというのは、ある種、クリッシー・ハインドと共通するように、個人的には感じている。

 本作『アルピア(Arpia)』は、1985年のリリースで、ソロとして最初のアルバムである。アルバムは前半(A面)と後半(B面)に分かれていて、前半が“El Amor(愛)”サイド、後半が“La Ciudad(都会)”サイドと題されている。後々、彼女のライブやラジオのオン・エアーなどで定番となった代表曲(例えば、7.「アマメ・エン・ウン・オテル(ホテルで私を愛して)」や12.「ビアドゥクト・ピエダー」など)を含み、セシリアの実力を知らしめるとともに、ロック姐としての彼女のイメージを定着させた1枚である。

 アルバム全編を通じてドラムとベースのリズム音がしっかり聴こえてくるという印象がある。けれども、ただノリのいいロックを披露するというだけでなく、どこか陰のある、哀愁を含んだ曲調が印象的で、ところどころで鳴るソリッドなギター音も印象的である。その意味では、“ラテン系=明るい”というイメージとは必ずしも一致しない。しかしどこかしら憂いをたたえたロックサウンドというのは、後に1990年代以降のいくつかのメキシカン・ロックのバンドの特徴となっていくので、セシリア・トゥーサンはいわばその先駆的となる音作りをやっていたとも言える。

 ちなみに、セシリアというのは芸名で、音楽の守護聖人の“聖セシリア”からその名をとったらしい。今でもカトリック信仰が根強いメキシコならではエピソードだと感じる。本盤での演奏は4ピースのバンド編成を基本としていて、セシリア(ヴォーカル)以外のメンバーは、ホセ・ルイス・ドミンゲス(ギター)、エクトル・カスティージョ(ドラム)、ロドリーゴ・モラレス(ベース)である。ソングライティングは、セシリア自身も数曲提供しているが、大半は外部のライター(ハイメ・ロペスおよびホセ・エロルサ、特に前者はメキシカン・ロック・バンドのカフェ・タクバCafé Tacubaの楽曲を作ったことでも知られる)が担当している。



[収録曲]

~El Amor~
1. Testamento
2. Prendedor
3. Astragalo
4. Me siento bien pero me siento mal
5. Corazón de cacto
6. Tres metros bajo tierra

~La Ciudad~
7. Ámame en un hotel
8. La viuda negra
9. Buldog Blus
10. Sex farderos
11. La 1ª calle de la soledad
12. Viaducto Piedad

1985年リリース。




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