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音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2010年09月30日
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最もポップにスマッシュ・ヒットとなったジェネシス80年代の大ヒット作


 ジェネシス(Genesis)とは、あらためて考えてみれば、何とも大仰な名前(英語で“創世記”)だけれども、1967年にピーター・ガブリエル、アンソニー・フィリップス、トニー・バンクス、マイク・ラザフォード、クリス・スチュワートという5人の同級生が結成した高校生バンドだった。1969年にデビューした後、メンバーは少しずつ入れ替わっていくが、プログレッシヴ・ロック・バンドとしての地位を確立していく。

 長期的にこのバンドの変遷にとりわけ重要となったのは、1970年のフィル・コリンズ(ドラム)の加入と1975年のピーター・ガブリエル(ヴォーカル)の脱退であった。フィル・コリンズはリズムを強く表に出したサウンドを指向し、なおかつ抜けたガブリエルの穴を自らヴォーカリストとして埋めた。さらにギタリストのスティーヴ・ハケット(1970~77年までジェネシスに在籍)が脱退すると、マイク・ラザフォード(ベース)がギターも担当するようになり、ポップ色が強まっていった。

 その傾向が極まったのが1986年の本盤『インヴィジブル・タッチ(Invisible Touch)』である。全英では96週も連続チャートインし、5枚のシングル(シングルとしての発売順に、収録曲1.,7.,3.,4.,2.)は全米シングルチャートベスト5以内に入るヒットを記録した。ポップでキャッチーな表題曲の1.「インヴィジブル・タッチ」や、しっとりバラードの4.「イン・トゥー・ディープ」の印象が強い。シングル曲では、個人的には3.「混迷の地(ランド・オブ・コンフュージョン)」が結構気に入っている。

 このようにポップで商業的成功に走ったことから往年のプログレ・バンドとしてのジェネシスのファンからは厳しい声が寄せられるアルバムだけれど、少し違う見方も必要な気がしないでもない。ジェネシスというバンドの歩みとして見れば、上記のようにポップな方向に進んでいった極みが本作ということになるけれども、フィル・コリンズというミュージシャンの軌跡からすると少し違うようにも見える。ソロ・アーティストとしてのフィル・コリンズは1981年のファースト・アルバムを皮切りにポップ街道を突き進んだ。この彼のソロ・キャリアと、ジェネシスというバンドという2つの危ういバランスの上に成り立っていたのが『インヴィジブル・タッチ』だったとも言えそうである。

 そう考えて本作を聴くと、1.「インヴィジブル・タッチ」や5.「エニシング・シー・ダズ」のようにポップ性を極めた曲や上記4.「イン・トゥー・ディープ」をはじめとするバラードも納得がいく。その上で本盤には2部構成の長編曲6.「ドミノ」や、インストルメンタル曲の8.「ブラジリアン」といった、プログレ・バンドとしてのジェネシスの流れをくむ曲もうまくミックスされている。無論、この微妙なバランスは永続することはなく崩れていってしまうわけだけれども、華やかなヒットの陰で志向の違う音楽性が絶妙なバランスで成立していたという実は稀有なアルバムなのかもしれない。



[収録曲]

1. Invisible Touch
2. Tonight, Tonight, Tonight
3. Land of Confusion
4. In Too Deep
5. Anything She Does
6. Domino (In the Glow of the Night~The Last Domino)
7. Throwing It All Away
8. The Brazilian

1986年リリース。





 ​
Genesis ジェネシス / Invisible Touch 輸入盤 【CD】





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